DX認定制度とは?認定基準の6設問とDX銘柄・セレクションの違い

Check!

  • DX認定は成果でなく準備を確認する制度
  • 認定基準は申請書の設問(1)から(6)に対応
  • DX銘柄・セレクションの応募条件になる

DX認定制度とは、「情報処理の促進に関する法律」にもとづき、経営者に求められる事項をまとめたデジタルガバナンス・コードに対応して、DX推進の準備が整っていると認められた事業者を国が認定する制度です。審査はIPA(情報処理推進機構)が担います。対象は法人だけでなく個人事業者を含む全ての事業者で、申請・認定・維持に費用はかかりません。認定は成果の証明ではなく、「DXに取り組む準備」の確認で、個人が取る資格ではありません。申請の流れやメリット、認定事業者一覧の見方はDX認定事業者とは|メリット・申請の流れ・一覧の見方とDX銘柄・補助金との関係で解説しているため、この記事では認定基準の中身(申請書の設問(1)から(6)で何が問われるか)と、DX銘柄・DXセレクションとの位置づけの違いを、IPAと経済産業省の公開資料で確認した範囲で整理します。

DX認定の準備:2問で、先に整えたい仕組みを確認

Q1. DX認定の準備で、先に整えたいのはどちらですか?

目次

開く

閉じる

  1. DX認定制度とは?根拠法・主管・審査・対象を整理
  2. DX認定の前提|DX戦略の「公表」と「機関承認」
  3. 申請書の設問(1)から(6)|認定基準で何が問われるか
  4. 認定基準の数字とデータを社内で揃える|成果指標とITシステム環境整備
  5. DX認定のあとにつながる制度|DX銘柄・DXセレクション・支援措置
  6. 古い解説と食い違いやすい点|2026年10月22日時点の確認
  7. DX認定は難しい?審査で確認される点とつまずきやすい点
  8. 自社の認定準備チェック|公表資料と記録は揃っているか
  9. 最初の一歩|公表資料の棚卸しと、数字を集める流れの確認
  10. よくある質問(FAQ)
  11. まとめ|DX認定制度で押さえたい6つのこと
  12. 参考文献

DX認定制度とは?根拠法・主管・審査・対象を整理

DX認定制度とは、情報処理促進法にもとづき、デジタルガバナンス・コードに対応してDX推進の準備が整った事業者を、国が認定する制度です。

項目内容
根拠「情報処理の促進に関する法律」第28条(2020年5月15日に施行された改正法にもとづく認定制度)
認定の基準経済産業省令(情報処理の促進に関する法律施行規則)に定められ、デジタルガバナンス・コードの「基本的事項」に対応している
運営経済産業省が主管し、IPAが審査事務と問い合わせ窓口を担当。審査後に経済産業省が認定する
対象全ての事業者(法人と個人事業者)。日本国内で設立登記した法人に限り、海外現地法人は対象外。グループ一括の認定はなく、法人番号ごとに申請する
確認することDXに取り組む準備が整っているか。DXの達成度を測る制度ではない
費用申請手続き・認定適用・認定の維持に費用は発生しない
有効期間2年。更新申請が必要で、更新の時点の最新の認定基準を満たしていることが条件

出典:IPA「FAQ」、IPA「制度概要」、経済産業省。

DX認定は「成果」ではなく「準備」を確認する制度

IPAのFAQは、DX認定を「これからDXに取り組む体制を整備している企業」を認定する制度と説明しています。申請時点でDXの推進ができていなくても、取り組むための準備が整っていることを確認できれば認定されます。DXの達成度を測る制度ではないため、認定が成果の保証になるわけではありません。

DX認定の前提|DX戦略の「公表」と「機関承認」

DX認定の認定基準は、設問(1)から(4)で対外的な公表を必須とし、判断は機関承認を得た公開文書の記載にもとづいて行われます。

IPAの申請ガイダンスによると、認定にあたっての判断は、取締役会設置会社であれば取締役会の承認を得た公開文書に記載されている事項、またはその承認された方針にもとづいて作成され、公開文書に記載されている事項を基に行われます。公表先は、コーポレートサイトのページや統合報告書などで、申請時にはURLを示します。DX戦略は「社内で決めた」だけでは足りず、「機関で承認し、外に公開している」状態を記録とともに用意することが前提です。

この前提から、申請の準備には、承認の記録を残す仕組みや、成果指標の元になる数字を集める仕組みが関わります。認定の取得を保証するものではありませんが、その準備に関わる業務を仕組みに置き換える場合の役割の違いを、次の表で比べます。

DX認定の準備に関わる、承認の記録と数字の集計を担う3サービスの役割

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:コラボフローExcelの申請書をWebフォームにできます

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:ZAC案件の工数と原価をまとめられます

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:MA-EYES導入形式を3種類から選べます

資料を無料ダウンロード
サービス コラボフロー ZAC MA-EYES
向いている会社 紙やExcelで申請・承認を回している会社 案件ごとに原価を管理するIT・広告・コンサルなどの会社 プロジェクト型企業・広告業で収支を一元管理したい会社
特徴 申請フォームをExcelから作成し、承認経路をパーツで設計 販売・購買・工数・経費・工程の管理を一元化 プロジェクト単位の見積・アサイン・予実・請求を一元管理
注意したい点 クラウド版は1ユーザーにつき5GBの容量制限がある 詳しい料金やプランの確認には問い合わせが必要 導入形式によって一部使えない機能がある
資料・詳細

3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

まとめて資料をダウンロード

表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

DX戦略の承認の記録を、紙の回覧や押印で残している場合の一例が、株式会社コラボスタイルが提供するワークフローシステム「コラボフロー」です。商品ページによると、Excelで作成した帳票や申請書を見た目そのままWebフォームに変換でき、判定者・回覧者や条件分岐などのパーツで承認経路を設計できます。注意点として、クラウド版には1ユーザーにつき5GBの容量制限があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社コラボスタイル

コラボフロー

コラボフロー

株式会社コラボスタイル

コラボフロー

簡単な操作とワークフロー向けで初心者におすすめ

30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
GOOD

おすすめ!

  • 誰でも思い通りのワークフローを簡単作成
  • シンプルかつ直感的な操作で承認経路を設計
  • 運用中にフォームレイアウトの追加・修正が可能
MORE

気になる…

  • コラボフローのクラウド版には、1ユーザーにつき5GBの容量制限がある

付属するワークフロー機能では公文書に求められる複雑な決裁ルートに対応できず、文書の決裁処理はすべて紙で運用していました。

小牧岩倉衛生組合の導入事例より(コラボフローの導入事例)

この引用は導入前の課題を述べた部分です。ベンダーが公開している事例であり、効果は会社の運用によって異なります。

申請書の設問(1)から(6)|認定基準で何が問われるか

DX認定の申請書は設問(1)から(6)で構成され、それぞれがデジタルガバナンス・コードの基本的事項の認定基準に対応しています。

認定基準は、経済産業省が公表するデジタルガバナンス・コード3.0(2024年9月改訂)の「基本的事項」に対応しています。コードは2020年11月に策定され、申請要項の改訂履歴には、2022年9月のコード改訂に伴う認定基準の追加と、2024年9月のコード3.0への改訂が記録されています。新しい基準にもとづく運用は2024年12月に始まりました。次の表は、IPAの申請ガイダンスと制度概要から、設問ごとの認定基準の要点と、対応するコードの項番を整理したものです。

設問認定基準の要点対応するコードの項番
(1) 経営ビジョン・ビジネスモデルデータ活用やデジタル技術の進化による社会・競争環境の変化を踏まえた、経営ビジョンとビジネスモデルの方向性を公表している1
(2) DX戦略(1)のビジネスモデルを実現する方策として、DX戦略を公表している2
(2)-1 体制・人材DX戦略の推進に必要な体制・組織と、人材の育成・確保に関する事項を示している3-1・3-2
(2)-2 ITシステム環境整備DX戦略において、ITシステム環境の整備に向けた方策を示している3-3
(3) 成果指標DX戦略の達成度を測る指標を公表している4
(4) 経営者の発信経営ビジョンやDX戦略について、経営者が自ら対外的にメッセージを発信している5
(5) 課題把握経営者のリーダーシップのもとで、デジタル技術の動向や自社のITシステムの現状を踏まえた課題を把握している4
(6) サイバーセキュリティDX戦略の前提となるサイバーセキュリティ対策を推進している3-3

設問(2)-1と(2)-2は、IPAの資料では丸数字で表記されています。項番は、IPAの制度概要が「DXに取り組んでいる企業」の状態を説明する際に付けている、デジタルガバナンス・コードの項番にもとづきます。設問どうしには対応関係があり、(2)のDX戦略に、(3)から(6)の内容が対応している必要があります。出典:IPA・経済産業省「DX認定制度 申請要項 本編. 申請ガイダンス」(第4版、2025年8月27日)。

設問(1)と(2)|方向性と戦略は別の内容として書く

IPAの記入要領は、設問(1)には企業が目指す全体的な方向や目標のレベルを書き、具体的な方策は(2)に書くよう求めています。(2)の審査の観点には、(1)の方向性と同程度の内容になっていないか、データ利活用の方法とそれによる自社の変革が具体的に示されているか、DX戦略の内容がデータ共有やツールの導入などITシステムの環境整備だけになっていないか、DXやITに関する顧客向けのサービス提供のみの説明になっていないか、が挙げられています。自社の業務をどう変えるかが主題で、顧客にITサービスを提供していることだけでは認定の趣旨に合わないという整理です。

設問(2)-1と(2)-2|体制・人材とITシステム環境整備

体制・人材は、DX戦略の推進に必要な体制・組織と、人材の育成・確保の両方を示す必要があり、体制図や組織図だけの提示にならないことが審査の観点に挙げられています。ITシステム環境整備では、一例として、データを収集・活用するためのデジタル技術(共通基盤、クラウド、データプール、BIツール、AIなど)が示されているか、戦略に対する予算配分や投資が示されているかが見られます。いずれも、設問(2)で記入した公表媒体の中から抜粋して記入します。

設問(3)|成果指標は3種類のいずれか

DX戦略の達成度を測る指標を公表します。IPAは指標を次の3種類に分け、例を示しています。

指標の種類IPAが示す例
企業価値創造に係る指標(財務指標)データ活用による営業利益への寄与、デジタルマーケティング活動による売上高の増加
DX戦略の実施で生じた効果を評価する指標工数やコストの削減、品質向上、顧客アプリの利活用による契約数の増加、新商品の開発件数
DX戦略の計画の進捗を評価する指標データ活用基盤の社内部門別の導入数、各種ITシステムや機能の導入フェーズの達成、顧客向けアプリの利用者数

認定にあたっては、効果を評価する指標か進捗を評価する指標が公表されているか、または企業価値創造に係る指標が公表され、DX戦略の取り組みがその指標にどう結びつくかが明確であることが求められます。数値の指標のほか、達成したかどうかを判断できる定性指標も含まれます。目標値やベンチマークの設定は望ましいものの必須ではなく、現状値は原則として公表が求められます。人材育成や環境整備の方策に対する指標だけでは足りない点も、審査の観点に挙がっています。

設問(4)・(5)・(6)|経営者の発信、課題把握、セキュリティ

  • 設問(4) 経営者の発信:経営者(CEOや社長、代表取締役など)の名前でメッセージが発信されている必要があります。DX戦略の資料そのものを発信内容とするのは、企業による発信であって経営者自らの発信とはいえないとされています。CIOや執行役などが発信者の場合は、経営者と同等の権限・責任を持つ者であることの補足が求められます
  • 設問(5) 課題把握:「DX推進指標」を用いた課題把握を適切に行い、結果を提出した場合は、設問(5)の要件を満たすと判断されます。それ以外の方法では、経営者のリーダーシップで実施したことと、課題把握の結果が申請書か添付資料に明記されている必要があります
  • 設問(6) サイバーセキュリティ:サイバーセキュリティ経営ガイドライン等にもとづく対策と、内部監査を含むセキュリティ監査の実施を説明します。中小企業は、SECURITY ACTION制度の自己宣言(二つ星)を行っていることを確認する方法でも認められます。IPAサイトから自己宣言を申し込んで自己宣言IDを取得している必要があり、一つ星の宣言では足りません

認定基準の数字とデータを社内で揃える|成果指標とITシステム環境整備

成果指標の現状値と、データを集める環境は、設問(3)と(2)-2で問われるため、認定の前に、記録と集計の仕組みの現状を確かめます。

成果指標に工数やコストを選ぶ場合、案件ごとの作業時間や原価が、部署ごとのExcelや別々のシステムに分かれていると、現状値を出すだけで手間がかかります。指標の元データを一度の入力でまとめられる仕組みがあれば、認定後の見直しにも使えます。ただし、どの指標を選ぶか、どの製品を使うかは自社のDX戦略から決めるもので、特定の製品が認定の要件になるわけではありません。

案件ごとの工数と原価の数字を集める:ZAC

IT・広告・コンサルティングのように案件ごとに売上と原価を管理する会社では、勤怠・経費・請求のデータが別々の仕組みにあると、集計のたびに打ち直しが生まれます。この課題の一例が、株式会社オロが提供するクラウドERP「ZAC」です。商品ページによると、案件ごとに作業時間を入力すると「どのプロジェクトに」「誰が」「何時間」関わったかが分かり、プロジェクト別の個別原価計算に使えます。販売管理・購買管理・工数管理・経費管理・工程管理の機能があります。注意点として、詳しい料金やプランの確認には問い合わせが必要です。案件を持たない会社では、ここまでの仕組みは要らない場合があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社オロ

ZAC

ZAC

株式会社オロ

ZAC

業務を統合し効率化!案件・契約・プロジェクト単位で業務進行する企業におすすめ

全体評価
4 (1件)
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
GOOD

おすすめ!

  • タイムリーなプロジェクト管理で利益の着地が可視化できる
  • 個別原価計算の自動化で業務を効率化できる
  • 分析や管理により的確な経営判断ができ、企業を成長へ導く
MORE

気になる…

  • 詳しい料金やプランを確認するには問い合わせが必要
評価・口コミ(一部抜粋)
4
  • 見積発行の際、承認を電子化できる。また、低粗利で提案する際、ユーザーが各上長に直接フェイストゥフェイスでお伺いを立てなくとも、電子的に承認に入れるため、履歴も残り、管理の観点で負担軽減になる。

ZAC

案件ごとの工数と原価を一元管理したい会社に

ZACの資料を無料でダウンロードできます

無料・30秒で完了 資料を無料ダウンロード

プロジェクト単位の収支をまとめる:MA-EYES

プロジェクト単位の収支を一元管理したい場合の一例が、株式会社ビーブレイクシステムズが提供するクラウドERP「MA-EYES」です。商品ページによると、プロジェクト管理向けと広告業向けの2種類があり、プロジェクト管理ではプロジェクトごとの見積や人員のアサイン管理、予実管理など、総合的な情報を一元管理できます。導入形態は「SaaS」「SaaS+」「一括」の3種から選べます。注意点として、導入形態によって一部使えない機能があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社ビーブレイクシステムズ

MA-EYES

MA-EYES

株式会社ビーブレイクシステムズ

MA-EYES

自由度の高さも◎規模や予算に応じて導入したい方におすすめ

30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
GOOD

おすすめ!

  • 導入形態が「SaaS」「SaaS+」「一括」の3種から選べてニーズにあわせやすい
  • 「プロジェクト管理向け」「広告業向け」の2つのサービス提供
  • 導入後も安心して使える手厚いサポートサービスが魅力
MORE

気になる…

  • 導入形式によって一部使えない機能がある

業務情報が個別のシステム毎に分散していたため、データの多重入力処理が発生し、経営情報を瞬時に把握できないという課題がありました。

テックファーム株式会社の導入事例より(2016年5月現在。MA-EYESの導入事例)

DX認定のあとにつながる制度|DX銘柄・DXセレクション・支援措置

DX認定は、上場企業のDX銘柄の選定対象になる要件であり、中堅・中小企業等のDXセレクションへ自薦で応募する条件でもあります。

制度対象内容DX認定との関係
DX認定制度全ての事業者DXに取り組む準備が整っているかを認定–
DX銘柄東京証券取引所に上場している企業経済産業省・東京証券取引所・IPAが選定。2026年は、DX銘柄30社(うちDXグランプリ3社)、DX注目企業17社、DXプラチナ企業2026-2028が2社DX認定の取得が、選定対象になる条件(上場企業)
DXセレクション中堅・中小企業等デジタルガバナンス・コードに沿った取り組みでDXの成果を創出しているモデルケースの優良事例を選定(2022年から実施)。2026年はグランプリ1者、準グランプリ2者、優良事例8者の計11者DX認定を取得すると、自薦で応募できる

認定が準備の確認であるのに対し、銘柄とセレクションは取り組みと成果の評価という役割の違いがあります。出典:IPAプレス発表(2026年6月5日)、経済産業省「DXセレクション」。DX銘柄2026の選定企業と選ばれる条件はDX企業とは?DX銘柄2026の49社一覧と選ばれる条件を解説、DXセレクションに選ばれた中堅・中小企業の事例はDX事例|経産省選定の業種別事例と身近な社内DX・失敗例で解説しています。

経済産業省が示す5つの支援措置

支援措置内容
ロゴマークの使用ホームページや名刺等で、「自社がDXに取り組んでいる企業」であることをPRできる
中小企業向けの金融支援日本政策金融公庫の金利優遇(特別利率)と、信用保証協会による追加保証・保証枠の拡大(中小企業信用保険法の特例)
人材育成の支援人材開発支援助成金(人への投資促進コース)の高度デジタル人材訓練の対象事業主の要件を満たす
DX銘柄・DXセレクションへの応募上場企業はDX銘柄の選定対象、中堅・中小企業等はDXセレクションへの自薦応募が可能になる
補助金の加点経済産業省のページは、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の加点項目と案内している。後継の補助金で同じ扱いになるかは、公募要領で確認する

経済産業省は、認定事業者へのアンケート(2025年5月実施)で、約70%の認定事業者がDX戦略の推進に効果があったと考えていると紹介しています。この数字は、アンケートに回答した認定事業者での割合です。また、直近1年間(2026年9月時点)の全認定事業者数は約1.4倍、中小企業等では約1.6倍に増えたとされています。各措置の使い方は、DX認定事業者とは|メリット・申請の流れ・一覧の見方とDX銘柄・補助金との関係で詳しく解説しています。補助金の全体像はDX補助金と自治体|企業が使える制度と自治体向け交付金の違い【2026年度】、中小企業のDXの進め方は中小企業のDX推進ガイド|現状と課題、2026年度の補助金・DX認定の活用法が参考になります。

名前の似た制度との違い

制度・用語DX認定との違い
デジタルガバナンス・コード経営者に求められる事項をまとめた指針。DX認定の認定基準は、このコードの「基本的事項」に対応している
DX推進指標企業の自己診断のための指標。DX認定の設問(5)で、課題把握の方法として使える
DX加算(医療・介護)診療報酬・介護報酬の加算で、DX認定とは別の制度。DX加算とは|医療・介護の加算と令和8年度改定、DX認定・補助金との違いで解説
DX投資促進税制産業競争力強化法にもとづく別の制度で、2025年3月31日に廃止された
個人向けのDX関連資格個人の知識を測る試験。DX認定は事業者の認定で、個人が取る資格ではない(個人事業者は事業者として申請できる)

公的な認定を、取引先や勤務先を見極める材料として使う視点は、SaaSホワイト企業の見分け方|公的認定制度で客観的に判断でも整理しています。

古い解説と食い違いやすい点|2026年10月22日時点の確認

DX認定は2024年12月から新しい基準で運用され、申請はWebフォームで行い、DX投資促進税制は2025年3月31日に廃止されています。

  • 基準が新しくなっている:デジタルガバナンス・コード3.0にもとづく新しい認定基準での運用は、2024年12月に始まりました(経済産業省)。それ以前の設問を前提にした解説とは、書く内容が異なる場合があります
  • 申請はWebフォーム:2025年8月27日改訂の申請要項(第4版)で、申請方法がウェブフォームに変わりました。申請はDX推進ポータルから行い、利用にはGビズIDの事前取得が必要です(IPA)
  • 更新は申請だけでは終わらない:更新申請を出すだけでは認定は更新されず、最新の認定基準を満たしていることが必須です。デジタルガバナンス・コードはおおむね2年ごとに改訂されるため、更新のたびに最新の基準に合わせます(IPA)
  • 税制優遇は終了している:DX投資促進税制は産業競争力強化法にもとづく別の制度で、2025年3月31日をもって廃止されました。DX認定のメリットとして税制優遇を挙げる解説は、古い情報の可能性があります(経済産業省「DX投資促進税制」)

申請の手順そのものは、IPA「DX認定制度の申請方法」で最新の内容を確認できます。

DX認定は難しい?審査で確認される点とつまずきやすい点

DX認定は達成度を測らず準備を確認する制度ですが、公表と機関承認が必須で事前審査もできないため、書類の整備が要点です。

IPAの申請ガイダンスは、認定取得までの期間を3-4か月、標準処理期間を60営業日と示しています。認定制度では、申請物の事前確認や事前アドバイスを行うプロセスを設けておらず、正式な申請のあとに申請書類の全体から審査されます。新規申請で不備があった場合は、修正のうえ何度でも再申請できます。

申請書でつまずきやすい点

  • 公表が足りない:非公表情報による補足説明が多く、認定基準に沿った公表が大幅に不足している場合は不備になります
  • DX戦略が環境整備だけ、または顧客向けのサービス提供だけの説明になっている
  • 体制を示すのに、体制図や組織図だけを提示している
  • 経営者の発信が、DX戦略の資料そのものになっている
  • 成果指標が、DX戦略との関連が不明、または人材育成や環境整備の指標だけになっている

IPAは、認定基準に対する回答内容の「よくある不備」と「対処方法」を、申請要項の別添資料3として公開しています。申請書を書く前に目を通す価値があります。承認の記録をメールや紙の回覧で追っていると、機関承認の根拠を後から探す手間が増えるため、記録の残し方も合わせて確かめておくと、更新のときにも役立ちます。

コラボフロー

DX戦略の承認の記録を、紙やメールで追いかけていませんか?

こんな会社に向いています

紙とハンコで稟議や決裁を回している会社

今のExcelの申請書をそのまま活かしたい会社

コラボフローの資料を無料で見る

自社の認定準備チェック|公表資料と記録は揃っているか

認定基準に対して、自社の公表資料と記録がどこまで整っているかは、次のチェックで確かめられます。当てはまる項目が少なければ、いまの準備で足りる場合もあります。

DX認定の準備、どこから手を付ける?セルフチェック

当てはまる項目を選んでください(登録不要)

最初の一歩|公表資料の棚卸しと、数字を集める流れの確認

最初の一歩は、設問(1)から(4)に使える公表資料が社内にあるかを棚卸しすることです。DX戦略や経営ビジョンが承認済みの公開文書になっていれば、申請書はそこからの抜粋で組み立てられます。

そのうえで、成果指標の数字を集める段階で、複数のExcelの突き合わせに手間がかかるなら、案件単位で見積・予実・請求をまとめる選択肢も、資料でいまの運用と照らし合わせて確かめられます。

MA-EYES

プロジェクト単位で収支を一元管理したい会社に

MA-EYESの資料を無料でダウンロードできます

無料・30秒で完了 資料を無料ダウンロード

よくある質問(FAQ)

Q1. DX認定制度とは何ですか?

A. DX認定制度とは、情報処理促進法にもとづき、デジタルガバナンス・コードに対応してDX推進の準備が整っていると認められた事業者を、国が認定する制度です。経済産業省が主管し、IPAが審査を担います。DXの達成度を測る制度ではなく、DXに取り組む準備の確認です。

Q2. DX認定制度のメリットは何ですか?

A. 経済産業省が示す支援措置は、ロゴマークの使用、中小企業向けの金融支援、人材開発支援助成金の高度デジタル人材訓練の要件充足、DX銘柄・DXセレクションへの応募、補助金の加点の5つです。DX投資促進税制は2025年3月31日に廃止されています。

Q3. DX認定の取得は難しいですか?

A. 認定はDXの達成度ではなく取り組む準備を確認する制度で、申請時点でDXの推進ができていなくても、準備が整っていれば認定されます。一方で、設問(1)から(4)は対外的な公表が必須で、事前審査もできないため、公表資料と機関承認の記録を整える手間がかかります。標準処理期間は60営業日です。

Q4. DX認定の取得条件は何ですか?個人でも受けられますか?

A. 取得条件は、デジタルガバナンス・コードの認定基準に適合していることです。対象は法人と個人事業者を含む全ての事業者で、規模や業種は問われません。日本国内で設立登記した法人に限られ、海外現地法人は対象外です。DX認定は事業者の認定で、個人が取る資格ではありません。

Q5. DX認定とDX銘柄・DXセレクションの違いは何ですか?

A. DX認定は準備が整っているかを国が認定する制度です。DX銘柄は上場企業、DXセレクションは中堅・中小企業等のDXの取り組みと成果を評価して選定する制度で、DX認定の取得が、DX銘柄の選定対象になる条件、DXセレクションへの自薦応募の条件になっています。

Q6. DX認定を受けた企業はどこで確認できますか?

A. IPAのDX推進ポータルで公表されている「認定事業者一覧」で確認できます。認定と更新を受けた事業者が法人番号順に掲載され、各社の申請書も閲覧できます。2026年10月22日に確認した一覧には、当月に認定された127件が表示されていました。

まとめ|DX認定制度で押さえたい6つのこと

  1. DX認定制度は、情報処理促進法にもとづき、DX推進の準備が整った事業者を国が認定する制度で、費用はかからない
  2. 認定はDXの成果ではなく準備の確認で、法人と個人事業者を含む全ての事業者が対象。個人の資格ではない
  3. 認定基準は申請書の設問(1)から(6)に対応し、設問(1)から(4)は対外的な公表と、機関承認を得た公開文書が前提
  4. 成果指標は、企業価値創造、効果の評価、計画の進捗の3種類のいずれかで示し、現状値は原則として公表する
  5. DX認定は、DX銘柄の選定対象になる条件、DXセレクションへの自薦応募の条件。基準の新しさ、Web申請、税制の終了など古い解説との違いにも注意する
  6. 承認の記録や成果指標の元データの集計を手作業で行っているなら、ワークフローやERPの資料を取り寄せて、いまの運用と照らし合わせて検討する

参考文献

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top