BPOテクノロジーとは?RPA・AIなど活用技術の種類と委託先の確認点

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  • BPOテクノロジーは委託先が使うデジタル技術の総称
  • 技術の名前より工程ごとの人との分担を見る
  • 委託先の技術面は6項目を契約で確認する

BPOテクノロジーとは、BPO(業務プロセスの外部委託)の委託先が、業務を処理するために使うデジタル技術の総称です。代表例は、定型のパソコン操作を自動化するRPA、書類の文字を読み取るAI-OCR、問い合わせに答えるチャットボットやAIエージェント、申請や承認をつなぐワークフロー、システムと運用を一体で提供するBPaaSで、技術ごとに向く業務も、人が残る部分も異なります。本記事では、技術の種類、業務ごとの組み合わせ方、委託先に確認したい技術面の項目を整理します。内容は、2026年10月22日時点の総務省・個人情報保護委員会などの公開情報と、各サービスの商品ページにもとづきます。

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Q1. いま知りたいのは、どちらに近いですか?

目次

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  1. BPOテクノロジーとは|BPOの委託先が使うデジタル技術の総称
  2. BPOで使われる代表的な技術|RPA・AI-OCR・チャットボット・ワークフロー・BPaaS
  3. 業務別に見る技術の組み合わせ|問い合わせ・経理・人事・データ入力・法務
  4. 電話・問い合わせ対応のBPOと技術|AIが進んでも人が残る場面
  5. 技術はだれが持つのか|自社導入・委託先のツール・BPaaSの3パターン
  6. 技術を組み込んだBPOのメリットと限界
  7. 委託先の技術面で確認したい項目|データ・AI・精度・再委託・終了時
  8. 導入の進め方|小さく始めて、技術と人の分担を見直す
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|BPOテクノロジーを検討するときに押さえたい6つのこと
  11. 参考文献

BPOテクノロジーとは|BPOの委託先が使うデジタル技術の総称

BPOテクノロジーとは、BPOの委託先が業務を処理するために使うデジタル技術の総称です。

BPOは、経理、人事、問い合わせ対応などの業務プロセスを、外部の事業者に委託することです。委託先は、人の手作業だけでなく、技術を組み合わせて業務をこなします。たとえば、紙の請求書をAI-OCRで読み取り、RPAで会計システムへ入力し、読み取りの例外だけを人が確認する、という流れです。委託する側から見ると、どの技術を使うかによって、処理の速さだけでなく、データの扱い、間違いの見つけ方、契約で決める内容が変わります。

なお、「BPOテクノロジー」は、BPOテクノロジー株式会社という社名としても使われています。同社の公式サイトの企業概要には、事業内容として、オンラインアシスタント「フジ子さん」のサービス運営と、オンラインBPO事業のサービス運営が記載されています(2026年10月22日確認)。同社の情報を探している場合は、公式サイトの企業概要をご覧ください。本記事は特定の企業ではなく、BPOで使われる技術全般を扱います。

言葉意味の目安技術の位置づけ
BPO業務プロセスを外部の事業者に委託すること技術を使うかどうかは問わない
デジタルBPORPAやAIなどを組み込んだBPOを指して、事業者が使う呼び方技術を組み込むことが前提
AI BPOAIを業務処理の中心に置いたBPOAIが一次処理を担い、人が確認する
BPaaSクラウド上の業務システムと、その運営を一体で提供するサービスシステムと運用が一体

これらの言葉は、事業者によって指す範囲に幅があります。AIを中心にしたBPOの違いはAI BPOとは、BPaaSとの違いはBPOとBPaaSの違いで整理しています。資料を比べるときは、技術の名前よりも、どの工程を技術が担い、どの工程を人が担うかを確かめてください。

技術と専門家を組み合わせたBPOが分かりやすい領域の1つが、法務と労務です。契約書の一次チェックや相談の受け付けのような定型的な部分に技術を使い、会社の事情を踏まえた判断は弁護士や社会保険労務士などの専門家が担う、という分担が考えられます。その一例が、MOLTON株式会社のクラウドリーガルです。商品ページでは、弁護士や専門士業への法律・労務相談、契約書作成などの労務関連業務、社内規程の整備や見直しのサポートが、おすすめのポイントとして紹介されています。技術の面では、弁護士が監修・設計したリーガルAIでのAI相談に対応し、AIによる契約書レビューと弁護士による審査レビューを使い分けられるとされています(2026年10月22日確認)。注意点は、申し込みには審査があり、年間契約の場合は途中解約ができないことです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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BPOで使われる代表的な技術|RPA・AI-OCR・チャットボット・ワークフロー・BPaaS

BPOで使われる代表的な技術は、RPA、AI-OCR、チャットボットとAIエージェント、ワークフロー、BPaaSの5つです。技術ごとに、できることと、人が残る部分を表にまとめます。

技術できること向く業務の例人が残る部分
RPA人が行っていた定型的なパソコン操作を、ソフトウェアのロボットが代わりに実行する帳簿入力、伝票作成、経費チェック、システムへのデータ入力手順(ルール)の作成と、手順にない例外の判断
AI-OCR紙や画像の文字を読み取ってデータにする。AIで読み取りの精度を補う請求書、申込書、アンケートのデータ化読み取り結果の確認と修正
チャットボット・AIエージェント問い合わせに自動で答える。AIエージェントは、目標に向けて複数の作業を自律的に進める問い合わせの一次対応、社内申請の受け付け答えられない質問の引き継ぎ、回答内容の確認
ワークフロー・システム連携申請、承認、転記など、複数の作業とシステムをつなぐ稟議、経費精算、受発注の流れの管理承認の判断、流れの見直し
BPaaSクラウド上の業務システムと、その運営(人の作業を含む)を一体で提供する経理、人事、受発注などの定型業務委託する業務の範囲の決定と、成果の確認

RPAについて、総務省の情報通信統計データベースの解説は、人間が行ってきた定型的なパソコン操作をソフトウエアのロボットにより自動化するものと説明しています。適用業務の例として、帳簿入力、伝票作成、経費チェック、データ入力などの定型業務を挙げています(総務省「RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)」)。

RPAからAIへ|総務省の解説にある3段階の自動化レベル

同じ解説は、RPAに3段階の自動化レベルがあるとしています。技術の名前が似ていても、どこまで自動化できるかは段階によって違うため、委託先の資料でどの段階の話をしているのかを見分ける目安になります。

段階主な業務範囲使われる技術
クラス1(RPA)定型業務の自動化情報取得、入力、検証などの定型的な作業
クラス2(EPA)一部の非定型業務の自動化RPAとAIを組み合わせ、自然言語や画像、音声の解析、機械学習の技術を使う。非構造化データの読み取りも可能
クラス3(CA)高度な自律化プロセスの分析や改善、意思決定までを自動化する。ディープラーニングや自然言語処理を使う

総務省の解説は、現在のRPAの多くはクラス1で定型業務に対応しており、脚注では、クラス1のRPAは、その都度考えて判断が必要な作業は難しいとしています。ルールどおりに進む作業は任せやすく、判断が要る作業は人に残る、という分け方がここから分かります。なお、この3段階は解説の掲載時点の整理です。

AIエージェントについては、AI事業者ガイドライン第1.2版が、特定の目標を達成するために、環境を感知し自律的に行動するAIシステムと定義しています(総務省の掲載ページ)。

実際のBPOでは、これらの技術を単独ではなく組み合わせて使うことが多くなります。紙の書類を読み取るAI-OCR、読み取った内容をシステムへ入れるRPA、例外の確認を受け付けるワークフロー、全体を運営する人、という流れです。資料を見るときは、技術の名前を並べた図よりも、工程ごとに「技術が処理する部分」と「人が確認する部分」が書かれているかを確かめるのが近道です。

業務別に見る技術の組み合わせ|問い合わせ・経理・人事・データ入力・法務

業務ごとに、使われる技術と、人が担う部分は異なります。問い合わせ、経理、人事、データ入力、法務の例を表で整理します。

業務使われる技術の例委託先で人が担う部分の例自社に残る判断の例
問い合わせ対応チャットボット、音声の自動応答、通話の録音と文字起こし想定外の質問、クレーム、緊急連絡への対応回答の方針、例外の基準
経理(請求書処理など)AI-OCR、RPA、ワークフロー読み取りの確認、例外の処理計上と支払の最終承認
人事・給与RPA、勤怠データとの連携計算結果の確認制度や規程の決定
データ入力・集計AI-OCR、RPA入力結果のチェック入力ルールと品質の基準
法務・契約AIによる一次チェックやAI相談専門家(弁護士など)による審査契約条件の最終判断

表は一般的な組み合わせの例で、実際の分担は、委託先と契約によって異なります。

判断が人に残る点は、公的なガイドラインにも表れています。AI事業者ガイドライン第1.2版は、AIの出力が公平性を欠くことのないよう、AIに単独で判断させるだけでなく、適切なタイミングで人間の判断を介在させる利用を検討することを求めています。そのうえで、人間の判断が自動化バイアスに左右されないよう、対策を講じるべきとしています。自動化バイアスなど、AIに過度に依存するリスクへの注意は、ガイドラインの別の項目でも挙げられています。

技術に期待されている効果は、調査でも分かります。総務省の「令和8年版 情報通信白書」によると、企業が生成AIを活用することで生じうる影響として、日本では「作業時間の短縮などによる業務の効率化」が61.6%で最も高く、「品質管理の精度向上やパーソナライズなどによる製品・サービスの質の向上」が32.2%、「人員不足の解消」が26.8%でした(総務省「生成AIの活用により生じうる影響」)。技術に期待されている効果の中心は、作業時間の短縮だと読み取れます。

電話・問い合わせ対応のBPOと技術|AIが進んでも人が残る場面

問い合わせ対応では、定型の質問は自動応答、状況に応じた判断が必要な場面は人、と問い合わせの内容で分けるのが、考え方の基本です。

総務省の「令和8年版 情報通信白書」は、顧客との接点でのAI活用の事例として、ソフトバンクの子会社であるGen-AXの「X-Ghost」を挙げています。24時間365日、音声での問い合わせに対応でき、顧客とやりとりするオペレーターAIと、発話やシステムの挙動をリアルタイムで監視・制御するモニタリングAIが連携して動く仕組みとされています(総務省「顧客との接点」)。窓口では、AIが応対するだけでなく、AIの動きを見張る仕組みも組み込まれつつあることが分かります。

問い合わせの種類技術に任せやすい点人が必要になりやすい点
営業時間や手続きなど、定型の質問答えが決まっているため、FAQやチャットボットで自動化しやすい想定外の聞き方への対応
一次受け付け・取次ぎ・伝言受け付けた内容の記録と共有は、メールやチャットで自動化しやすい相手の状況を聞き取る対応、対応方針の判断
クレーム・緊急連絡受け付け内容の整理と記録相手の気持ちへの配慮と、臨機応変な判断
業種に固有のルールがある問い合わせ(不動産、士業など)事前に共有した情報に沿った案内業種の用語や運用ルールに沿った聞き取り

表は、答えがルールで決まっていて例外が少ないほど技術に任せやすい、という考え方の目安です。実際の分け方は、問い合わせの内容と件数で変わります。

技術だけで窓口を作るのではなく、有人の電話応対を委託することも、窓口のBPOの選択肢です。ここで、本記事で取り上げる3つのサービスを、役割の違いで並べます(2026年10月22日に各商品ページで確認した内容です)。3サービスは、いずれも、RPAやAIの導入そのものを請け負うサービスとして紹介されているものではありません。技術と人の分担を考えるときの、委託先の例として見てください。

技術と人を組み合わせて業務を任せる3つの入り口

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:クラウドリーガルは、法務・労務の相談や契約書の作成・レビューを外部の専門家に任せたい企業向けです。

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サービス クラウドリーガル 電話代行・コールセンター代行サービス 契約審査サービス(弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所)
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特徴 弁護士や社会保険労務士などの専門家への相談に加え、弁護士監修・設計のリーガルAIでのAI相談に対応 業種や運用方針に合わせたオーダーメイド型。すべてのサービスが24時間365日対応 専用チャットで依頼し、変更履歴つきの改訂版Wordファイルで返ってくる。日本語と英文の契約書に対応
注意したい点 申し込みには審査があり、年間契約は途中解約不可。商品ページの口コミは0件 「コールセンター業務」はおおよそ10日前後の準備期間が必要。商品ページの口コミは0件 サービス詳細は問い合わせで確認。商品ページの口コミは0件
資料・詳細

表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

クラウドリーガルは、前の節で紹介しました。窓口業務のうち、AIの自動応答では対応しにくい、状況に応じた判断が要る電話を外に出す場合の一例が、電話代行サービス株式会社の電話代行・コールセンター代行サービスです。商品ページでは、業種や運用方針に合わせたオーダーメイド型で、電話応対の文言や、営業電話を取り次ぐ、断る、報告のみにするといった対応方針を個別に設定できること、すべてのサービスが24時間365日対応であることが、おすすめのポイントとして紹介されています(2026年10月22日確認)。電話の内容がメールやチャットで共有されるとも説明されています。また商品ページは、クレームや緊急対応のように臨機応変さが求められる場面で、人による対応を強みとして挙げています。注意点は、「コールセンター業務」はおおよそ10日前後の準備期間が必要なことです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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技術はだれが持つのか|自社導入・委託先のツール・BPaaSの3パターン

BPOの技術は、だれが持つかで、自社導入、委託先のツール、BPaaSの3パターンに分けられ、契約とデータで先に確認する内容が変わります。

パターン技術の持ち主向く場面の例先に確認すること
1. 自社が導入したツールを、委託先が操作する自社(ライセンスの契約者)すでに自社でRPAやワークフローを使っていて、運用だけを任せたい設定やシナリオの権利の帰属、委託先に与えるアカウントの権限、終了時の引き継ぎ
2. 委託先のツールで処理する委託先技術の導入や保守も含めて任せたい使うツールとデータの保管場所、再委託の有無、終了時のデータの返却と削除
3. BPaaSとして一体で提供される委託先(サービスとして利用)システムと運用をまとめて、短い期間で始めたい業務データの取り出し方、サービス終了や解約時の扱い、委託する業務の範囲

表は考え方の整理で、実際の権利関係は契約によって決まります。

個人データの取扱いを委託する場合は、個人情報保護法第25条により、委託元が、委託先に対して必要かつ適切な監督を行うことが求められます(e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」)。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、具体的には、委託先の選定、委託契約の締結、委託先における取扱状況の把握の3点を挙げています。選定では、委託先の安全管理措置が、少なくとも委託元に求められるものと同等であることを、あらかじめ確認しなければならないとされています。契約には、委託先における個人データの取扱状況を委託元が合理的に把握することを盛り込むことが望ましいとされています。

技術の面で特に関係するのが、再委託です。ガイドラインは、委託先が再委託を行おうとする場合は、再委託する相手方、業務内容、取扱方法について、事前報告を受ける、または承認を行うことが望ましいとしています。監督が不十分な事例としては、再委託の条件を指示せず、委託先の取扱状況の確認も怠った結果、再委託先が個人データを漏えいした場合などが挙げられています(個人情報保護委員会「ガイドライン(通則編)」3-4-4)。委託先が外部のクラウドサービスやAIサービスを使う場合も、考え方は同じです。セキュリティ全体の確認は、BPOセキュリティとはで整理しています。

ここまでは一般的な情報の整理で、法的助言ではありません。個別の契約内容や、自社の業務が個人情報保護法の対象になるかは、弁護士などの専門家にご確認ください。

委託契約書に、使うツール、再委託、データの返却を書き込むとき、条文の確認を外部の弁護士に頼む選択肢の一例が、契約審査サービス(弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所)です。商品ページでは、契約書のレビューを専用チャットまたは専用のメールアドレスに送るだけで依頼でき、変更履歴つきの改訂版Wordファイルで返ってくること、相手方にそのまま送れるコメントを記載できること、日本語だけでなく英文の契約書にも対応することが紹介されています(2026年10月22日確認)。利用の流れは、メールまたはWebサイトから連絡し、説明とトライアルの提案を受けてから契約する形です。注意点は、サービスの詳細が問い合わせで確認する形になっていることと、商品ページにBPOの委託契約書が対象と明記されているわけではないことです。対象にできる契約書の種類は、資料で確認してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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技術を組み込んだBPOのメリットと限界

技術を組み込んだBPOのメリットは、処理時間の短縮や記録の残しやすさで、限界は、例外と判断が人に残ることです。メリットは、業務の条件によって出やすさが変わります。

メリット出やすい条件出にくい条件
処理にかかる時間が短くなる手順が決まった定型業務が多い例外や判断が多く、手順を決めにくい業務
入力や転記のミスを抑えやすくなる同じ形式の書類やデータを繰り返し扱う書類の形式が毎回違う
夜間や休日にも対応しやすくなる問い合わせの内容が定型化できているクレームや緊急など、判断が要る連絡が多い
作業の記録が残る処理の履歴や通話の記録を取る仕組みがある記録の保管の範囲やルールが決まっていない

技術を入れても残る限界

  • 例外は人が処理する: 技術が処理できない案件は、結局、人が見ることになります。例外の件数と、その窓口を先に決めておきます
  • 業務の整理が先に必要: 手順が決まっていない業務は、技術に任せられません。総務省の解説も、RPAの導入と運用は、業務改善の目標や方向性を明確にしたうえで進めることが重要としています
  • 費用の見え方が変わる: 初期費用、月額費用、例外処理の費用などが分かれていることがあります。料金は契約によって異なるため、見積もりの内訳を資料で確認してください
  • 委託先の技術に依存する: 委託先がツールを替えたり、サービスを終了したりすると、業務の進め方に影響します。終了時の引き継ぎを契約で決めておきます

業務を棚卸しして、手順が決まっている部分と判断が要る部分を分ける進め方は、BPOプロセスとはで、業務の棚卸しからSLAの設計まで整理しています。メリットとデメリットの全体像は、BPOのメリット・デメリットをご覧ください。

委託先の技術面で確認したい項目|データ・AI・精度・再委託・終了時

委託先の技術面では、使うツールとデータの扱い、生成AIへの入力、間違いを見つける仕組み、再委託、取扱状況の把握、終了時の扱いの6点を確認します。確認の根拠になる公的資料とあわせて、表にまとめます。

確認項目確認すること根拠になる公的資料
1. 使うツールとデータの扱いどのRPA、AI、クラウドサービスで自社のデータを処理するか。データの保管場所はどこか個人情報保護委員会のガイドライン(通則編): 委託先の選定で、安全管理措置が委託元に求められるものと同等であることを確認する
2. 生成AIへの入力個人情報や社内情報を生成AIに入力するか。入力した内容が機械学習に使われないか個人情報保護委員会の注意喚起(令和5年6月2日): 個人データを入力する場合は、提供事業者が機械学習に利用しないこと等を十分に確認する
3. 間違いを見つける仕組み読み取りや自動応答の誤りを、だれが、どの段階で確認するかAI事業者ガイドライン第1.2版: 適切なタイミングで人間の判断を介在させる利用を検討する
4. 再委託再委託や外部クラウドの利用時に、事前報告や承認を受けられるか通則編: 再委託する相手方、業務内容、取扱方法について、事前報告を受ける、または承認を行うことが望ましい
5. 取扱状況の把握定期的な報告や監査を受けられるか通則編: 委託先における取扱状況の把握は、定期的な監査などにより行うことが望ましい
6. 終了時の扱いデータ、設定、シナリオの返却と削除、引き継ぎの方法契約で決める事項(公的資料に固有の定めはないため、契約書に書き込む)

生成AIの入力については、個人情報保護委員会の注意喚起が、個人情報取扱事業者があらかじめ本人の同意を得ずに生成AIサービスに個人データを含むプロンプトを入力し、その個人データが応答結果の出力以外の目的で取り扱われる場合は、個人情報保護法の規定に違反することとなる可能性があるとしています。そのため、このような入力を行う場合は、提供事業者が、その個人データを機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう求めています(個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」)。委託先が生成AIを使う場合も、どのサービスに何を入力するかを、先に確認します。

企業の懸念も調査に出ています。総務省の「令和8年版 情報通信白書」では、企業が生成AIの活用に関して懸念するリスクとして、日本では「社内情報の漏洩などのセキュリティリスクがある」が最も高く、次いで「出力結果の精度に問題がある」、「著作権等の権利を侵害する可能性がある」の順でした。リスク対策の取組では、「全社的な指針やガイドラインを整備している」が41.1%で最も高くなっています(総務省「懸念されるリスク及びリスク対策のための取組状況」)。

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導入の進め方|小さく始めて、技術と人の分担を見直す

導入は、業務を棚卸しし、技術に任せる部分と人が確認する部分を分けて、小さい業務から試す順で進めます。

  1. 業務を棚卸しし、手順が決まっている部分と、判断が要る部分に分ける
  2. 技術が処理する部分、委託先の人が担う部分、自社に残す判断を、書き分ける
  3. 小さい業務で試し、間違いの件数と、確認にかかる手間を記録する
  4. 結果を見て、対象の業務を広げるか、分担を変えるかを決める

進め方の全体像は、BPOプロジェクトの進め方で、立ち上げから安定稼働までの手順と体制を整理しています。

失敗しやすいポイント

  • 技術の名前で選ぶ: 名前が同じでも、どこまで自動化できるかは段階によって違います。工程ごとの分担を資料で確かめます
  • 例外の窓口を決めない: 技術が処理できない案件を、だれが受けるのかを先に決めます
  • 契約期間と解約条件を確かめずに始める: 試す前に、契約の期間と途中解約の条件を確認します

試しやすい業務の1つが、電話の一次受け付けのように、対応方針を書き出しやすい窓口業務です。対応方針を文章にしておけば、技術に任せる部分と人に任せる部分の線を引きやすくなります。電話代行・コールセンター代行サービスの商品ページでは、営業電話を取り次ぐ、断る、報告のみにするなど、対応方針を個別に設定できると紹介されています。導入前には、業務内容の整理と運用ルールの設定が必要とされています(2026年10月22日確認)。

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よくある質問(FAQ)

Q1. BPOテクノロジーとは何ですか?

A. BPOの委託先が、業務を処理するために使うRPA、AI-OCR、チャットボット、ワークフロー、BPaaSなどのデジタル技術の総称です。BPOテクノロジー株式会社という社名とは別の意味で、本記事は技術全般を扱っています。

Q2. BPOでよく使われる技術には何がありますか?

A. 定型のパソコン操作を自動化するRPA、書類の文字を読み取るAI-OCR、問い合わせに答えるチャットボットやAIエージェント、申請や承認をつなぐワークフロー、システムと運用を一体で提供するBPaaSです。実際には、これらを組み合わせて使います。

Q3. RPAとAI BPOの違いは何ですか?

A. RPAは、決められた手順どおりにパソコン操作を実行する技術です。AI BPOは、AIを業務処理の中心に置くBPOを指す呼び方で、読み取りや判断の補助にAIを使います。総務省の解説では、RPAとAIを組み合わせて一部の非定型業務も自動化する段階を、クラス2(EPA)としています。

Q4. BPOで技術を使うと、人の作業は不要になりますか?

A. 不要にはなりません。手順が決まった作業は技術に任せやすい一方、例外の処理、結果の確認、最終的な判断は人に残ります。AI事業者ガイドライン第1.2版も、AIに単独で判断させるだけでなく、適切なタイミングで人間の判断を介在させる利用を検討することを求めています。

Q5. 委託先が生成AIを使うとき、何を確認すればよいですか?

A. 個人データを入力する場合は、生成AIサービスの提供事業者が、その個人データを機械学習に利用しないこと等を確認します。個人情報保護委員会の注意喚起(令和5年6月2日)が、確認の例として挙げています。あわせて、委託先がどのサービスに何を入力するか、再委託の際に事前報告を受けられるかも、契約で決めます。

Q6. BPOに技術を取り入れる費用はどのくらいですか?

A. 費用は、技術の種類、委託する業務の量、契約の形で異なるため、本記事では金額を示していません。見積もりを比べるときは、初期費用と月額費用の内訳、例外処理の扱い、追加費用の条件を確認してください。

まとめ|BPOテクノロジーを検討するときに押さえたい6つのこと

BPOテクノロジーは、技術の名前で選ぶのではなく、どの工程を技術が担い、どの工程を人が担うかで見ることが大切です。そのうえで、技術の持ち主と、データの扱いを契約で決めておきます。

  1. BPOテクノロジーとは、委託先が業務を処理するために使うデジタル技術の総称で、RPA、AI-OCR、チャットボットとAIエージェント、ワークフロー、BPaaSがある
  2. 技術の名前よりも、工程ごとに、技術が処理する部分と人が確認する部分を確かめる
  3. 業務によって組み合わせは異なり、判断が必要な部分は、委託先の人と自社に残る
  4. 技術の持ち主(自社導入、委託先のツール、BPaaS)によって、契約とデータで確認する内容が変わる
  5. 個人データを扱う場合は、委託先の選定、契約、取扱状況の把握、再委託の確認を行い、生成AIへの入力条件も決める
  6. 技術と人の分担に不安がある業務は、法務・労務、電話の受け付け、契約書レビューのサービスの資料で、分担の考え方を確認する

まずは、委託している、または委託を考えている業務を1つ選び、技術が処理する部分と、人が確認する部分を書き分けるところから始められます。

参考文献

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