SaaS大手の選び方とは?5つの判断軸と中堅・新興との使い分け

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  • 「大手」に公的な定義はなく軸で変わる
  • 選ぶ軸は信頼性・品質・サポート・データ・契約
  • 大手でも自社側の管理と社内承認が必要

SaaS大手とは、売上規模、上場の有無、導入実績、提供領域の広さなどで「大きい」と見なされるSaaSの提供会社のことです。「大手」に公的な定義はなく、どの軸で見るかによって顔ぶれが変わります。「saas 大手」で検索すると売上高や年収のランキングが多く並びますが、それらは主に企業を調べる人や転職を考える人に向けた情報です。この記事では、会社の経営や情報システムの立場でSaaSを導入する側に向けて、「大手」の見方、大手SaaSの強みと注意点、IPA(情報処理推進機構)のチェックシートをもとにした5つの判断軸、中堅・新興のSaaSとの使い分け、選定から稟議・社内展開までの進め方を、公的機関と公式サイトの情報で整理します。

大手SaaSを選ぶとき、自社でいま一番手間がかかっているのはどこですか?

Q1. 選定と導入の流れのうち、時間がかかっている作業は?

目次

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  1. SaaS大手とは?「大手」に決まった定義はなく、見る軸で変わる
  2. 大手SaaSの強みと注意点|導入する側から見た整理
  3. 大手SaaSを選ぶ5つの判断軸|IPAのチェックシートで確認
  4. 大手と中堅・新興SaaSの使い分け|4つの質問で考える
  5. 世界の大手SaaSと、日本企業が使うときの注意点
  6. 大手SaaS導入の進め方|選定から稟議・社内展開まで
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ|SaaS大手を選ぶときに押さえる5つのこと
  9. 参考文献

SaaS大手とは?「大手」に決まった定義はなく、見る軸で変わる

SaaS大手とは、売上規模、上場の有無、導入実績、提供領域の広さなどで大きいと見なされるSaaS提供会社のことです。公的な定義はなく、どの軸で見るかで顔ぶれが変わります。

2026年10月22日に「saas 大手」で検索した結果では、上位の多くが売上高や年収のランキング、転職向けの企業紹介でした。企業を調べる目的には役立ちますが、見出しを確認した範囲では、導入する側が知りたい「大手を選ぶと何が変わるか」「自社に合うのはどれか」を扱う記事は多くありませんでした。売上高の最新の順位はSaaSランキングの見方|国内8社の最新売上高と、記事ごとに順位が違う理由、領域別の代表例はSaaSを提供する日本企業とは?業種別マップと代表例、海外との違いを中立解説、時価総額や統計は日本のSaaS企業ランキング|売上高・時価総額・年収・評価の4つの切り口と正しい読み方の記事で整理しているため、本記事は導入側の判断に絞ります。

大手SaaSを選ぶ場面では、候補の資料を集めて比べ、社内で承認をもらい、導入後は関係部署やベンダーとの連絡を続けるという流れが生まれます。調べる作業そのものより、承認と連絡に時間がかかる場合があります。こうした周辺の業務を整える選択肢として、ワークフローシステムとビジネスチャットがあります。SaaS選びの本体ではありませんが、選定と導入に伴う承認と連絡を整える一例として、2つのサービスの役割の違いを先に表で確認します。選び方の詳細は、おすすめのチャットシステム7選|選び方や導入時の注意点を解説と、おすすめのワークフローシステム9選|選ぶポイントを詳しく解説の記事で整理しています。

SaaSの選定と導入に伴う承認と連絡を整える2つのサービスの役割

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:コラボフロー承認経路を設計し、運用中にフォームの追加・修正もできると商品ページで紹介されています。

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この状況に合う一例:Chatworkチャットに加えて通話・タスク・ファイル管理の機能があると商品ページで紹介されています。

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サービス コラボフロー Chatwork
向いている会社 申請・承認の流れを、自社の様式に合わせて仕組みにしたい会社 社内外の連絡を1か所に集めたい、初めて導入する中小企業
特徴 誰でも思い通りのワークフローを簡単に作成でき、承認経路を直感的な操作で設計できる 無料で始められるフリープランがあり、チャットに加えて通話・タスク・ファイル管理の機能がある
注意したい点 クラウド版は1ユーザーにつき5GBの容量制限がある より高いセキュリティとサポートの手厚さを求める場合は、エンタープライズの契約が必要
資料・詳細

2サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

まとめて資料をダウンロード

表は横にスクロールできます。内容は2026年10月22日時点の商品ページによります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

選定の結果を稟議にかけるときや、導入に伴う各種申請を、紙やメールの回覧から仕組みに移す場合の一例が、株式会社コラボスタイルのコラボフローです。商品ページでは、誰でも思い通りのワークフローを簡単に作成できること、シンプルかつ直感的な操作で承認経路を設計できること、運用中にフォームレイアウトの追加・修正ができることが紹介されています。一方で、クラウド版には1ユーザーにつき5GBの容量制限があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社コラボスタイル

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簡単な操作とワークフロー向けで初心者におすすめ

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  • 誰でも思い通りのワークフローを簡単作成
  • シンプルかつ直感的な操作で承認経路を設計
  • 運用中にフォームレイアウトの追加・修正が可能
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気になる…

  • コラボフローのクラウド版には、1ユーザーにつき5GBの容量制限がある

コラボフローの導入事例では、南海電気鉄道株式会社が、押印文書のワークフロー化を進めるにあたり、ワークフローシステムの選定に着手した経緯を紹介しています。事例ページで、担当者が選定の理由を次のように述べています。

コラボフローは、Excelで設計した資料を取り込むことによって簡単に申請が作成できるので、開発生産性が高いと感じました。

出典:コラボフロー 導入事例 南海電気鉄道株式会社

導入するSaaSの周知、質問の受付、ベンダーや関係部署との連絡を1か所に集める場合の一例が、Chatwork株式会社のChatworkです。商品ページでは、無料で始められるフリープランがあること、チャットだけでなく通話機能やタスク・ファイル管理などの機能が充実していること、年齢や性別を問わず社内外でも使いやすいシンプルさが紹介されています。一方で、より高いセキュリティとサポートの手厚さを求める場合は、エンタープライズの契約が必要とされています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

Chatwork株式会社

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タスク管理やビデオ通話も◎初めて導入する中小企業におすすめ

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  • まずは無料で始められる「フリープラン」の提供
  • チャットだけでなく通話機能やタスク・ファイル管理などの機能が充実
  • 年齢性別問わず社内外でも使いやすいシンプルさが魅力
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  • より高いセキュリティとサポートの手厚さを求める方はエンタープライズの契約が必要

Chatworkの導入事例では、全国54の支部を持つ一般社団法人 全国介護事業者連盟が、電話やメール、LINEなどに分かれていた連絡ツールをChatworkに一本化した経緯を紹介しています(取材は2023年8月)。事例ページで、支部の事務局長が導入の効果を次のように述べています。

全員が共通のツールを使うようになったことがメリットだと感じています。

出典:Chatwork 導入事例 一般社団法人 全国介護事業者連盟

ただし、大手SaaSを選ぶ作業のすべてを仕組みに載せる必要はありません。ここからは、「大手」の見方から順に整理します。

「大手」を決める4つの見方

「大手」かどうかは、次の4つの見方のどれで見るかによって変わります。同じ会社でも、売上規模では上位でも、導入実績では別の会社が上になることがあります。

見方見るもの公開情報の探し方注意したい点
売上規模売上高、ARR(年間経常収益)上場企業の決算短信・決算説明資料・有価証券報告書(有価証券報告書等は金融庁のEDINETで閲覧できる)決算期や連結・個別が違う数字を並べると、順位が入れ替わる。SaaS以外の事業の売上が含まれる場合もある
上場・開示の度合い上場の有無、開示される財務・事業の情報日本取引所グループ(JPX)の上場会社情報、各社のIRページ非上場でも、利用する企業が多いサービスはある。開示が少ないことだけで評価は決まらない
導入実績導入企業数、導入事例各社の公式サイトの導入事例・導入実績「導入社数」「契約数」「ID数」など数え方は会社ごとに異なる場合があり、同じ基準で比べられるとは限らない
提供領域の広さ会計、人事、営業など扱う業務領域と連携先各社の公式サイトの製品一覧・連携一覧領域が広いことと、自社の業務に必要な機能の深さが十分かは別に確認する

ARR(年間経常収益)は、サブスクリプション型の事業で、毎年継続して見込める収益を見る指標です。ARRを決算資料で開示するSaaS企業もありますが、算出方法は会社ごとに異なる場合があるため、各社の定義を確認してください。売上高の最新の数字は、決算期と連結・個別をそろえて見る必要があります。

検索結果の企業一覧を導入側が読むときの注意

同じ「SaaS企業ランキング」でも、売上高、年収、注目企業と基準が違い、調査時点や決算期がそろっていない場合があります。導入の判断には、ランキングの順位より、自社の業務領域に合うサービスか、次の章以降の確認項目を満たすかを見るほうが役に立ちます。

ランキングそのものの読み方はSaaSランキングの見方|国内8社の最新売上高と、記事ごとに順位が違う理由、SaaSの基本的な意味はSaaSって何?身近な例でわかる意味と料金の仕組み、選び方で整理しています。

2つのサービスの役割を比較表で見る

大手SaaSの強みと注意点|導入する側から見た整理

大手SaaSの強みは、導入実績や公開情報の多さ、連携先の広さ、情報開示の体制が整っている場合が多い点です。注意点は、自社に合わせた変更の幅と、使いこなす社内の体制です。一般的な傾向であり、サービスごとに公式情報で確認してください。

総務省の令和7年通信利用動向調査(2026年5月公表。常用雇用者100人以上の企業が対象)では、クラウドサービスを一部でも利用している企業は8割を上回り、全社的に利用している企業の割合は60.0%でした。クラウドの利用が広がるなかで、SaaSを選ぶ段階では「どの事業者のサービスを選ぶか」が問われます。その1つの見方が「大手かどうか」です。

大手SaaSの強みになりやすい点

  • 導入実績と導入事例が公開されている:同じ業種や規模の企業の使い方を、公式サイトの導入事例で確認しやすくなります。
  • 事業の情報が公開されている:上場企業は決算資料や有価証券報告書で事業の状況を確認でき、サービスを長く使えるかを考える材料になります。
  • 他のサービスとの連携が用意されている場合がある:たとえばコラボフローの導入事例では、南海電気鉄道がkintoneとの連携を使い、マスター管理や後続の処理・分析に活用していると紹介されています。
  • セキュリティ対策や認証の情報が公開されている場合がある:認証や開示制度の見方は、次の章で整理します。

大手SaaSで注意したい点

  • 自社に合わせた変更の幅:画面や項目、承認の流れを自社の運用に合わせられる範囲は、サービスと契約プランによって異なります。デモやトライアルで確認します。
  • 機能が広いと使いこなしが課題になる:使う機能を決めずに入れると、一部の機能しか使われないことがあります。最初に使う業務を絞ります。
  • 導入後の管理は自社に残る:IPAの手引きは、クラウドのセキュリティは事業者と利用者がそれぞれの役割と責任を分担して維持・向上するものと説明しています。大手でも、管理担当者や利用者の範囲、認証の管理は自社の役割です。
  • 契約条件があらかじめ決まっていることが多い:個別に変更できるかどうかはサービスと契約形態によって異なるため、利用規約や契約条件を事前に読みます。

新しいSaaSを入れたあとの周知や質問が、メールや個別の連絡に散らばると、管理担当者の負担が増えます。連絡の窓口を決めておくと、運用が安定します。

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大手SaaSを選ぶ5つの判断軸|IPAのチェックシートで確認

大手SaaSを選ぶ判断軸は、事業者の信頼性と情報開示、サービス品質、利用者サポート、データの扱い、契約条件の5つです。IPAの「クラウドサービス安全利用チェックシート」の項目をもとに整理しました。

IPAの「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」(中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版の付録7)には、選択するとき、運用するとき、セキュリティ管理のときの3段階、合計15項目のチェックシートがあります。事業者に委ねる部分は利用者が直接管理できないため、サービスの機能だけでなく、付随するセキュリティ対策も確認したうえで利用する必要がある、と書かれています。セキュリティ全般はSaaSセキュリティとは|利用者の責任範囲とリスク・対策の基本の記事で詳しく整理しています。

5つの判断軸と確認すること

判断軸確認することIPAチェックシートの項目確認できる場所
1. 事業者の信頼性と情報開示事業者は信頼できるか。付帯するセキュリティ対策が具体的に公開されているかNo.5、No.11公式サイトの会社情報・セキュリティのページ、認証・開示制度の掲載
2. サービス品質稼働率、障害発生頻度、障害時の回復目標時間などの品質保証が示されているかNo.6サービス仕様書、SLAの記載、公式サイトの障害情報
3. 利用者サポート使い方がわからないときの支援(ヘルプデスクやFAQ)が提供されているかNo.12公式サイトのヘルプ、サポート窓口の対応時間と範囲
4. データの扱い利用を終了したときのデータの取扱い条件、データの保存先の国・地域を確認したかNo.13、No.15利用規約、サービス仕様書、プライバシーポリシー
5. 契約条件個人情報保護などを想定し、一般的な契約条件の各項目を確認したかNo.14利用規約、契約書、見積書の条件欄

上の表は、IPAの項目のうち、サービスを選ぶ側が事業者の情報から確認できるものを抜き出しています。確認した結果は、稟議にそのまま添付できるよう、サービスごとに表にしておくと比べやすくなります。

認証・開示制度の見方

IPAの手引きは、クラウドサービスを選ぶときに参考になる制度として、次のものを紹介しています。認証や認定の有無は、選定の材料のひとつです。ない場合も、公式サイトの情報開示や問い合わせで確認できることがあります。

制度内容運営
ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)政府が求めるセキュリティ要求を満たすクラウドサービスを、あらかじめ評価・登録する制度。目的は、政府のクラウドサービス調達におけるセキュリティ水準の確保政府
ISMSクラウドセキュリティ認証通常のISMS(JIS Q 27001)認証に加え、クラウドサービス固有の管理策(ISO/IEC 27017)が適切に導入・実施されていることを認証する情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)
クラウド情報セキュリティ監査制度事業者が基本的な要件を満たす情報セキュリティ対策を実施していることを監査し、結果をCSマークの表示許諾を通じて公開する。外部監査と内部監査で「ゴールド」「シルバー」の2種類日本セキュリティ監査協会(JASA)
ASP・SaaS情報開示認定制度安全・信頼性に係る比較・評価・選択に必要な情報を、事業者が開示していることを認定する。認定マークは合計7種類日本クラウド産業協会(ASPIC)
情報処理支援機関(スマートSMEサポーター)制度認定を受けたITベンダーの情報セキュリティ対策の実施状況を確認できる中小企業庁

ISMAPの目的は政府のクラウド調達であり、民間企業が選ぶときは、自社が扱う情報の重要度と照らして参考にします。どの制度も、サービスの機能や自社の運用との相性を保証するものではありません。

大手を選んでも、自社に残る確認

IPAの手引きには、事業者の選定以外にも利用者側の確認項目があります。どの業務で使い、どの情報を扱うかを決める、取り扱う情報が漏えい・改ざん・消失したりサービスが停止したりした場合の影響を確認する、自社のセキュリティのルールと矛盾しないようにする、管理担当者を決める、適切な利用者だけが使えるようにする、パスワードなどの認証を適切に設定・管理する、重要な情報は手元にも確保しておく、といった項目です。これらは、サービスが大手であっても利用者の役割として残ります。

手引きは、クラウドサービス固有のリスクとして、インターネットを使うため外部からの攻撃を受けやすいこと、1台のコンピュータを多数で共用するため1台のインシデントが多数に影響すること、1つのサービスが複数の事業者で構成されることがあり、すべての対策を把握することが難しいことの3点を挙げています。

2つのサービスの役割を比較表で見る

大手と中堅・新興SaaSの使い分け|4つの質問で考える

大手と中堅・新興のSaaSは、優劣ではなく自社の状況で使い分けます。利用範囲、自社独自の要件、取引先とのつながり、社内の運用体制の4つの質問で整理できます。

次の表は、判断の考え方を整理した一般的な目安です。個々のサービスの優劣や、大手だからこうだと決めつけるものではありません。最終的には、5つの判断軸で公式情報を確認し、デモやトライアルで確かめます。

質問大手が合いやすい場合の考え方中堅・新興が合いやすい場合の考え方確認方法
1. 利用範囲は?全社やグループ全体で、同じサービスにそろえたい特定の部門や業務で使い、必要な機能が絞れている公式サイトの導入事例で、自社と近い規模・業種の事例があるか確認する
2. 自社独自の要件は?標準的な機能や設定で、業務を回せる独自の様式や項目への対応が重要で、柔軟に相談できるサービスを探している設定でどこまで変更できるかを、デモやトライアルで確認する
3. 取引先との接続は?取引先やグループ会社が同じサービスを使っている、連携先が決まっている取引先に合わせる必要がなく、自社の都合で選べる取引先やグループ会社が使っているサービスを事前に確認する
4. 社内の運用体制は?管理担当者を置き、ルールに沿って運用できる少人数で運用し、使いやすさやサポートの近さを重視する管理者の役割と、サポート窓口の対応範囲を確認する

比較する候補は、大手か新興かで分けず、同じ5つの判断軸で並べます。分けて考えると、「大手だから安心」「新興だから不安」という印象で決めてしまいやすくなります。

外部の支援を受けて選定を進める場合の判断は、SaaS導入コンサルとは?依頼すべきかの判断基準・費用の考え方・選び方を解説の記事で整理しています。

世界の大手SaaSと、日本企業が使うときの注意点

世界の大手SaaSの代表例には、Microsoft 365、Google Workspace、Salesforceなどがあります。日本企業が使うときは、データの保存先、サポートの対応、契約条件を、国内のサービスと同じ基準で確認します。

サービス提供会社公式サイトでの紹介
Microsoft 365Microsoft生産性向上アプリのサブスクリプションとして紹介されている
Google WorkspaceGoogleビジネスアプリとコラボレーションツールとして紹介されている
Salesforceセールスフォース・ジャパン(日本のサイト)AI搭載のSFA、CRMとして紹介されている

上の表は、公式サイトのタイトルや説明にもとづく例で、順位や優劣を示すものではありません。法人向けのプランや機能、日本語の対応範囲は、各社の公式サイトで確認してください。

海外のサービスでは、IPAのチェックシートのNo.15が特に関わります。クラウドサービスのサーバーは日本国外に設置されている場合もあり、扱うデータによって、サーバーの設置国・地域の法規制が適用されることがあります。データの保存先は、公式サイトの情報や契約条件で確認し、不明な場合は事業者に問い合わせます。

日本のSaaS企業の領域別の代表例はSaaSを提供する日本企業とは?業種別マップと代表例、海外との違いを中立解説で整理しています。

大手SaaS導入の進め方|選定から稟議・社内展開まで

大手SaaSの導入は、業務と扱う情報の整理、候補の絞り込み、公式情報の確認、資料請求とトライアル、社内の稟議、契約と社内展開、運用の見直しの順に進めます。

導入の7ステップ

  1. 業務と扱う情報を決める:どの業務で使い、どの情報を扱うかを決め、情報の重要度を確認します。
  2. 候補を絞る:必要な機能で数件に絞り、大手か新興かでは分けません。
  3. 5つの判断軸で公式情報を確認する:信頼性と情報開示、サービス品質、サポート、データの扱い、契約条件を表にします。
  4. 資料請求とデモ・トライアルで確かめる:設定でどこまで変更できるか、自社の運用で回るかを確認します。
  5. 稟議にかける:目的、対象業務、確認結果、運用体制、費用の見積もりをそろえて承認を得ます。
  6. 契約し、社内に展開する:管理担当者、利用者の範囲、認証のルールを決め、周知します。
  7. 運用を見直す:利用状況、契約の更新時期、利用者の棚卸しを定期的に確認します。

稟議に添付する情報を整える

稟議書には、導入の目的と対象業務、扱う情報の重要度、候補ごとの5つの判断軸の確認結果、運用体制(管理担当者と利用者の範囲)、利用を終了するときのデータの扱い、費用を載せるのが基本です。費用はプランや契約条件によって異なるため、見積もりで確認します。承認の経路や様式が部門ごとに違うと、選定のたびに確認の手間が増えます。申請の様式と承認経路を仕組みにしておくと、選定結果の回覧と承認の記録を残しやすくなります。

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社内展開と運用の連絡を整える

契約後は、利用者への周知、使い方の質問を受ける窓口、管理担当者への連絡、契約の更新時期の共有が必要になります。連絡が個別のメールや複数のツールに分かれると、情報がさかのぼって確認できなくなります。導入するSaaSの数が増えるほど、連絡と窓口を決めておく意味は大きくなります。選定や導入を外部に相談する場合はSaaS導入コンサルとは?依頼すべきかの判断基準・費用の考え方・選び方を解説も参考にしてください。

Chatwork

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よくある質問(FAQ)

Q1. 日本のSaaS大手企業はどこですか?

A. 「大手」に公的な定義はなく、売上高で見るか、領域ごとの代表例で見るかで答えが変わります。2026年10月時点で当サイトが決算資料で売上高を確認した国内の上場SaaS企業には、エス・エム・エス、ラクス、オービックビジネスコンサルタント、Sansan、マネーフォワード、freee、サイボウズ、ビジョナルがあります。決算期や連結・個別が異なるため、順位は参考程度に見て、最新の数字は各社の決算資料で確認してください。

Q2. SaaS業界の最大手はどこですか?

A. 1社には決まりません。売上高、ARR、導入企業数、世界での規模など、見る軸によって答えが変わります。売上高は決算期をそろえて比べる必要があり、導入企業数は数え方が会社ごとに異なります。導入する側は、順位よりも自社の業務領域に合うかを5つの判断軸で確認するほうが役に立ちます。

Q3. 世界で有名なSaaS企業はどこですか?

A. 代表例として、Microsoft 365を提供するMicrosoft、Google Workspaceを提供するGoogle、SFAやCRMを提供するSalesforceなどがあります。海外のサービスを使うときは、データの保存先の国・地域、サポートの対応、契約条件を確認します。法人向けのプランや機能は、各社の公式サイトで確認してください。

Q4. 大手のSaaSなら、安心して選べますか?

A. 規模だけでは判断できません。IPAの手引きは、クラウドのセキュリティは事業者と利用者がそれぞれの役割と責任を分担して維持・向上すると説明しています。事業者の情報開示、サービス品質、サポート、データの扱い、契約条件を確認し、管理担当者や認証の管理など自社の役割も整える必要があります。

Q5. 大手と中堅・新興のSaaSは、どちらを選ぶべきですか?

A. 一律には決められません。利用範囲、自社独自の要件、取引先とのつながり、社内の運用体制の4つの質問で、自社の状況に合うほうを選びます。大手か新興かで分けず、同じ5つの判断軸で候補を並べ、デモやトライアルで確かめてください。

Q6. 今後伸びるSaaS企業はどこですか?

A. 将来の成長は断定できないため、特定の企業は挙げません。導入する側は、伸びるかどうかより、長く使い続けられるかを見ます。上場企業なら決算資料や有価証券報告書で事業の状況を確認し、導入事例や認証・開示制度、サポートの体制もあわせて確認します。

まとめ|SaaS大手を選ぶときに押さえる5つのこと

SaaS大手とは、売上規模や導入実績などで大きいと見なされるSaaSの提供会社のことで、公的な定義はありません。次の5つから、取り組みやすいものを選んで確認してください。

  1. 「大手」の軸を決める:売上規模、上場・開示、導入実績、提供領域のどれで見るかを先に決める
  2. 強みと注意点を知る:実績や情報公開の多さを生かし、変更の幅と使いこなし、自社の管理を確認する
  3. 5つの判断軸で確認する:事業者の信頼性と情報開示、サービス品質、サポート、データの扱い、契約条件
  4. 自社の状況で比べる:利用範囲、独自の要件、取引先、運用体制の4つの質問で、大手も中堅・新興も同じ基準で並べる
  5. 承認と連絡の仕組みを整える:選定後の稟議や導入後の周知を、ワークフローシステムやビジネスチャットの資料で検討する

なお、本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。個別の契約条件や個人情報の取扱いは、各社の公式情報や、弁護士・専門家にご確認ください。

参考文献

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