勤怠データの分析方法とは?分析によるメリットも解説
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- 「勤怠データ」とは、勤怠管理で収集した従業員の勤怠関連のあらゆるデータのこと
- 法令違反のチェックや労働環境の改善を目的として、勤怠管理で得たデータを分析する
- 従来の分析方法と比較して、勤怠データの分析には勤怠管理システムがおすすめである
勤怠管理によって蓄積される「勤怠データ」を分析し、法令違反のチェックや業務改善などに活用する企業が増えています。本記事では、勤怠管理で記録された勤怠データを分析する具体的な目的や、把握できるようになる社内データの詳細などを詳しく解説します。
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勤怠管理で記録された勤怠データを分析する必要性

勤怠データは、従業員の働いている状況を把握する際に役立ちます。企業や経営者は、事業の推進や発展のために従業員の労働状況を把握しなければなりません。
働き手の状況がわからないままでは、事業が思うように進まなかったり、せっかくの人材が離れて行ったりする場合があるため注意が必要です。勤怠データを分析する主な理由は、下記の2つです。
- 給与計算の適正化
- 人事評価の適正化
就業時間に見合った適切な報酬や評価は、企業側の評価にもつながります。また、残業代の未払いや賃金のアップなどが勤怠データの通りに行われない場合、従業員とのトラブルが生じやすいため、勤怠データを分析する必要性は高いといえるでしょう。
そもそも「勤怠データ」とは
勤怠データとは、毎日の従業員の勤怠状況をまとめたものです。主に下記の7つの内容が含まれます。
- 一定期間の労働日数
- 出勤時間
- 退勤時間
- 休憩時間
- 遅刻や早退の状況
- 時間外・深夜・休日労働時間
- 有給休暇日数とその残日数
「勤怠」とは、ビジネスシーンにおいて従業員の出勤や欠勤に関することを意味します。似たような言葉に「勤務」がありますが、こちらは勤めている間の様子のみを示しており、欠勤のデータは含まれません。
勤怠データを分析する目的について
勤怠データを分析する目的は主に2つです。
- 法令違反がないかを確認するため
- 労働環境を改善するため
これらを把握しつつ、自社の勤怠状況について確認してみましょう。
法令違反がないかを確認するため
勤怠データの分析には、従業員の勤務状況に法令違反がないかどうかを確認する目的があります。2019年4月「働き方改革関連法」により、労働基準法36条に基づいた就業時間の規制が施行されました。
労働基準法36条によると、就業時間は原則1日8時間以内、週40時間以内となっており、これ以上の時間の就業を行うには、下記の対応が必要です。
- 書面での36(サブロク)協定の締結
- 所轄労働基準監督署長への届け出
勤怠データを管理・把握し、法令違反を行っていないかどうかを分析する必要があります。法令を遵守しない場合、企業側には罰則が与えられてしまうため注意しましょう。
労働環境を改善するため
労働環境の改善も、勤怠データを分析するうえで大切な目的です。厚生省によると、「働き方改革関連法」の目的は、「働く方々が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」で きるようにするための改革」と明言しています。
勤怠データを分析することで、個々の勤務時間を管理できます。時間外労働や勤務日以外の出勤の制限、年次有給休暇の取得を推奨することで労働から離れる時間を確保し、労働環境の改善を図りつつ、過重な勤務状況における体調不良などを未然に防ぐために必要です。
企業は、タイムカードによる記録やPCを含む電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法により、労働時間を把握しなければなりません。
勤怠データ分析でできること

勤怠データを分析することで、個人の労働環境が把握できます。労働環境の改善を図り、企業の適正化を行いましょう。ここでは、勤怠データ分析でできることについて解説します。
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勤怠データ分析でできること
時間外労働の把握
勤怠データ分析で最初に挙げられるのが時間外労働の把握です。個人が行った時間外労働時間のデータをはじめ、部署ごとの残業時間の把握や残業が集中した時期の特定などについても詳細なデータを得られます。
また、前年のデータと比較することで、適切な人員配置や業務の振り分けを前もって行えます。残業が集中している部署に人員を送り、残業がない部署と均等に事業が進むように対応策を講じることも可能です。
打刻時間と勤務実態の差分の表示
入退社時間の打刻は、実際の勤務時間と乖離する場合も考えられます。そのため、勤怠データのみの分析ではなく、勤務実績表なども一緒にデータを管理する必要があるでしょう。
入退社時間と勤務時間の乖離はサービス残業時間の把握に役立ち、サービス残業が発生している部署や従業員、時期などを確かめられます。データの分析によってサービス残業が起こる理由、サービス残業の常態化の懸念、サービス残業を行う従業員の特定が可能です。
36協定を基準にした残業時間把握
勤怠データの分析によって、各職員が労働基準法36条による「原則1日8時間以内、週40時間以内の就業時間」のルールを守れているかどうかチェックできます。時間外労働を行わせるためには、36協定の締結が必要です。
そのため、36協定の範囲を超過しそうな従業員の残業時間を、ダッシュボード上で月別に確認できるような機能があると便利です。従業員の正確な労働時間や適正な残業時間の把握、36協定の締結を検討するためにもデータ分析が求められます。
改正労働基準法への対応
改正労働基準法(働き方改革関連法)では、以下の要件について示されています。
- 時間外労働の上限規制
- 有給休暇の確実な取得
- 月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率引き上げ
上記の3項目は義務化されたものです。仮に違反すると6ヶ月以下の懲役、または30万円の罰則が課されます。
また、36協定に基づいて時間外労働を行う場合は、勤怠データの管理によって残業時間の徹底管理を行いましょう。誰がどれだけ時間外労働を行ったかがすぐにわかる正確で見やすいデータが必要です。

労働基準法に合わせた勤怠管理とは?重要性や法律上のルールを解説
労働基準法に合わせた勤怠管理には、従業員の労働時間の正確な管理や法改正に伴う迅速な把握・対応が必要不可欠です。本記事では、労働基準法に合わせた勤怠管理の重要性や勤怠管理に関わる法律上のルール・勤怠管理システムの活用についても分かりやすく解説します。
有給休暇取得率の把握
勤怠データの分析では、各個人や部署の有給休暇取得率(有休)の把握も可能です。有休の消化率が悪い場合は、どのような理由があるのかなどを探るきっかけになります。
例えば、有休を取りにくい環境では、社内で部署ごとの有休消化日の提案を行うのも良いでしょう。また、各個人や部署に業務が偏りすぎていることで有休が取りづらい場合、仕事の分散化を行うことも大切です。
有休を取得したい時期が被る場合には、有休取得のタイミングをずらしてもらえば業務の停滞を防ぐことができ、効率的な事業推進にも効果的です。
従業員のデータ情報の把握
勤怠データでは、各従業員のデータ情報の把握も可能です。どの組織や部署に属しているかなどの社内情報から、年齢・性別・世帯状況などの個人的なデータまで管理できます。
そのため、組織構成における従業員のバランスはどうか、部署に年齢層の偏りはないか、古参の社員との軋轢によって労働時間に影響が出ていないかなどの状態がわかります。社内の人間関係による労働環境の悪化といった隠れた問題にも気付けるでしょう。
個人データの年間推移確認
個人データの管理によって、入退社状況の分析も可能です。個人の労働環境や就労時間を把握することで、いつ入社したか、どのような環境で働いているのかなどがわかります。
入退社の人数もデータ化されており、離職率の割合を素早く算出できます。働く層の人数が減っている中、離職率の抑制は企業が対策すべき大きなテーマの1つです。データを分析することで、問題の洗い出しや現状の把握など、離職率改善にもつながるでしょう。
生産性データの確認
各従業員の勤務時間の把握により、業務にかかる作業時間がどれくらいなのかを知ることができます。どの作業にどの程度の人員を確保し、どれだけの時間がかかったかという作業工数をすべて把握でき、その成果までもデータとして管理が可能です。
その結果、当初の工数よりも大幅にオーバーした事業や、残業が多く発生したりした事業などの原因を探る手がかりを掴めます。また、予想に反して作業人員や業務工数が不足していた場合は、次回からの業務の適正化を図ることも可能です。
勤怠データの分析で見るべき主な指標

勤怠データの分析では、単に労働時間の長さの把握だけでなく、「業務負荷の偏り」や「働き方の安定性」といった観点から多面的に確認することが重要です。
目的に応じて指標を適切に設定し、継続的に比較・観察することで、組織の課題を早期に見つけて具体的な改善施策へとつなげられます。ここでは、実務で活用しやすい代表的な指標を解説します。
労働時間の偏り・業務負荷を把握する指標
勤怠データの分析では総労働時間だけでなく、部署別・個人別の残業時間や長時間労働の発生状況といった偏りに着目することが大切です。特定の部署や従業員に業務が集中していないかを把握し、過重労働のリスクと生産性低下の要因を明確にできます。
また、月別・曜日別などの時系列で比較すれば、繁忙期や業務の負荷が増える傾向を可視化することも可能です。これらの分析結果は、人員配置の見直しや業務分担の最適化など、具体的な改善につなげやすい指標となります。
勤怠の安定性・コンディションを把握する指標
勤怠データからは、従業員の働き方の安定性やコンディションの変化も読み取れます。遅刻・早退の頻度、欠勤の増減、有給休暇の取得状況などを継続的に確認することで、職場環境と業務負荷に関係した課題の兆候を把握できます。
これらの指標は、長時間労働のように数値として目立ちにくい問題の早期発見に役立ちます。異常値や急激な変化が見られた場合には、業務内容・マネジメントの見直しを検討することで、離職防止と職場環境の改善につなげることが可能です。
勤怠データの分析には勤怠管理システムがおすすめ

勤怠データの分析には、勤怠管理システムがおすすめです。従来は、タイムカードの打刻記録をエクセルで入力し集計・データ化・グラフ化を行っていました。しかし、近年はさまざまなタイプの勤怠管理システムが導入されており、作業の簡略化が可能になりました。
勤怠管理システムの主なメリットは2つです。
- 手作業でのミスを防ぐ
- リアルタイムで把握できる
エクセルによる分析方法では手作業での入力業務が必要でしたが、勤怠管理システムの分析機能によって自動入力が可能になりました。業務を簡略化でき、人為的ミスを防げます。
また、自動計算機能により、いつでも見たいときに集計データを閲覧可能です。残業時間超過を防ぐためのアラート機能付きのものもあり、勤怠管理業務の効率化を図れます。

勤怠管理システムとは?機能やメリット・デメリット、導入手順も解説
勤怠管理システムは、従業員の出退勤の時間や労働時間を適切に管理できるシステムです。給与計算など他システムとも連携でき、業務の効率化や不正打刻の防止にも役立ちます。本記事では、勤怠管理システムの機能やメリット・デメリット、選び方などを解説しています。
勤怠管理システムの分析以外の機能
勤怠管理システムは勤怠データを集計・分析できる機能に加え、以下のような機能も備えているものが多いです。
- 出勤・退勤の打刻
- シフト管理
- 休暇や残業の申請・承認
- レポート作成・出力
出勤・退勤の打刻はどのシステムにもある基本機能ですが、シフト管理や休暇の承認といった機能はオプションの場合もあります。そして、分析したデータを表やグラフなどで見やすくレポート出力できるものだと便利です。
客観的なレポートを可視化することで、人員配置の見直しや人件費の最適化といった方策が取りやすくなります。
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- 個人だけでなくチーム全体の勤怠管理ができる
ここが少し気になる…
- スマホアプリだと申請や修正画面がわかりにくい
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別のアプリでは、紙で申請するものもあったが、ジンジャーは申請の種類が多く、打刻関連だけでなく、休暇申請や交通費の申請まで、いろいろな申請ができ、社外でも好きなときに申請ができて、とてもよかった。
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ジンジャー導入で、紙やエクセル管理に伴う打刻漏れや集計ミスを撲滅し、申請フローの停滞を解消できました。 スマホ打刻で外出先からの勤怠記録も漏れず、リアルタイムな勤怠可視化で残業超過や不正申告を防止できました。 多言語対応や柔軟な承認ルール設定でグローバル運用にも対応するなど、メリットは多岐にわたるなと思います。(当社はグローバル運用ではないですが…)
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残業時間の集計や、有給休暇の残日数の計算、打刻漏れの確認など手間のかかる集計業務を大幅に自動化・効率化できる点、また従業員の多様な働き方に合わせて、PC、スマートフォン、タブレット、ICカードなど、さまざまな打刻ができる点がとてもメリットです。
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- 対応端末がiOSアプリのみでAndroidには対応していない
-
解決した課題としては、勤怠管理の手間と時間削減 - 紙のタイムカードや手作業での集計が不要。メリットとしては、リアルタイムで勤怠状況を確認できるため、急なシフト調整にも対応しやすい
-
タイムカードを月末に、手作業で勤怠管理する手間がなくなりました。勤怠記録ミスの確認も今までは時間がかかっていましたがリアルタイムで編集できるためミスも減ったように思います。
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勤怠の不正ができなくなった事です。 以前は一部のスタッフが、タイムカードの代打ちをしていたり、不正が多かったです。 (残業代をつけるため、残っている別のスタッフに押してもらっていたり、遅刻をしそうな時に電話やメールで『押しといて!』と、する事が多かったので。) 別の部署とも統合することで、当日の出勤一覧で写真が見れるので誰が来てるのか別部署の出勤状況も分かるので良いです。
まとめ

勤怠管理で記録された勤怠データを分析することは、企業にとってもプラスです。2019年4月に施行された「働き方改革推進法」では、従業員の就業時間に規制を設けることで、労働者の健康を守りつつ企業側との労務トラブルを減らす狙いがあります。
また、勤怠データによって各組織や部署、従業員一人ひとりのパフォーマンスも見えてきます。明らかになったデータを基にして、業務体系の見直しや適切な人材の配置など、業務の効率化を図ることもできるでしょう。
明確なルールを守ることで、企業側のホワイト性をアピールできるといった狙いもあります。昨今、企業はさまざまな働き方に対する柔軟な対応が求められています。自社に適した勤怠管理システムを選び、効率的な業務改善を行いましょう。
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