経費精算システムの選び方|企業規模・承認フロー別の違いと代表的な3サービスを比較

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  • 楽楽精算の概要・機能・評判の傾向がわかる
  • 3サービスの選び分け方がわかる
  • 電子マネーや法人カードの明細の扱いがわかる

楽楽精算とは、株式会社ラクスが提供するクラウド型の経費精算システムで、交通費・出張旅費・交際費の申請から承認、会計ソフトへの仕訳連携までをまとめて扱えます。経費精算システムとは、紙やExcelで行っていた申請・承認・精算の流れをオンラインに置き換え、入力や確認の手間を減らすための仕組みです。ただし、候補に挙がりやすいからという理由だけで選ぶと、自社の規模や承認ルールに合わず、かえって運用が重くなることもあります。この記事では、楽楽精算の概要・機能・評判の傾向を整理したうえで、マネーフォワード クラウド経費、Bill One経費と並べ、企業規模や目的別に向くタイプを解説します。経理業務全体の進め方は経理DXとは?電帳法・インボイス対応と進め方を解説もあわせてご覧ください。

あなたの会社に合う経費精算システムのタイプを診断

Q1. 経費精算でいま、いちばん減らしたい負担は?

目次

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  1. 経費精算システムの比較|楽楽精算とその他の選択肢
  2. 経費精算システムとは?基本の流れとシステム化で変わる工程
  3. 楽楽精算の概要|提供会社と向いている企業
  4. 楽楽精算の料金体系と費用の考え方
  5. 楽楽精算の主な機能
  6. 楽楽精算の評判・口コミの傾向
  7. 企業規模・目的別の経費精算システムの選び方
  8. 出張・交通費精算が多い業種での運用の違い
  9. インボイス制度・電子帳簿保存法で経費精算に求められること
  10. 経費精算システム導入でよくある失敗パターン
  11. 経費精算業務の削減時間を数値で確認する
  12. よくある質問(FAQ)
  13. まとめ|経費精算システム選びで押さえる5つのこと
  14. 参考文献

経費精算システムの比較|楽楽精算とその他の選択肢

経費精算システムは「どれが一番優れているか」ではなく、「自社の規模と課題にどれが合うか」で選ぶのが基本です。下の表は、承認ルートが複雑な組織に向く楽楽精算、中小企業のシンプルな運用に向くマネーフォワード クラウド経費、立替そのものをなくしたい企業に向くBill One経費の役割の違いを、商品ページと各社の公式情報(2026年10月15日確認)で整理したものです。順位や優劣を示すものではありません。

経費精算システム3サービスの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:楽楽精算は、公式サイトで交通系ICカードの取り込みと定期区間の自動控除、出張旅費の精算機能が案内されています。

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この状況に合う一例:マネーフォワード クラウド経費は、公式サポートで電子マネーや交通系ICカード、クレジットカードの明細を連携して経費明細を登録する方法が案内されています。

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この状況に合う一例:Bill One経費は、専用のビジネスカードで経費を支払うため社員の立替経費をなくせる点が、商品ページで紹介されています。

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サービス マネーフォワード クラウド経費 楽楽精算 Bill One経費
向いている会社 中小企業、シンプルな承認フローで早く運用を始めたい企業 部署・拠点が多く、承認フローや社内規程が複雑な企業 従業員の立替をなくしたい企業、領収書の受け取りから保管までを一元化したい企業
特徴 電子マネー・交通系IC・クレジットカードの明細を連携して経費明細を登録できる。不備入力防止アラートで差し戻しを減らせる 領収書やICカードをスマートフォンで読み取れ、社外からも申請できる。申請ルールに反する申請を自動でブロックし、会計ソフト連携まで機能が充実 専用のビジネスカードで支払うため立替経費をなくせる。領収書とカード利用明細の金額を自動で突き合わせ、仕訳まで一元管理
注意したい点 OCR機能の読み取り精度には不満の声もある 設定の自由度が高い分、初期設定の項目が多い。外国語対応は英語のみ 初期費用が発生し、支払いは月払いではなく年額
資料・詳細

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表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

この中で、承認ルートや社内規程が複雑で、申請内容の確認と差し戻しに経理の時間が取られている場合の一例が楽楽精算です。公式サイトでは、領収書のスマートフォン読み取り、交通系ICカードの取り込み、申請ルール違反の自動ブロック、自動仕訳と会計ソフト連携が案内されています。一方で、設定の自由度が高い分、導入時に決める項目が多く、承認ルートが単純な少人数の会社では持て余す場合があります。料金は従業員数などによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。楽楽精算とマネーフォワード クラウド経費の機能差は楽楽精算 vs マネーフォワードクラウド経費の比較記事、他の選択肢も含めた比較は経費精算システムの比較記事が参考になります。

株式会社ラクス

楽楽精算

楽楽精算
出典:www.rakus.co.jp

株式会社ラクス

楽楽精算

ペーパーレス化により、経費精算の手入力業務や確認業務を効率化したい方におすすめ

全体評価
4 (41件)

基本情報

GOOD

ここがおすすめ!

  • 領収書やICカードはスマホで読み取れ、社外からでも申請や精算が可能
  • 経費精算から会計ソフト連携まで便利な機能が充実している
MORE

ここが少し気になる…

  • 外国語対応は英語のみ
評価・口コミ(一部抜粋)
4
  • 楽楽精算は、経費精算業務を効率化するシステムです。申請から承認、仕訳、会計ソフト連携までを自動化してくれるメリットがあります。特にスマートフォン対応やICカード連携、定期区間の自動控除、OCR機能などにより、申請ミスや手入力の手間を削減してくれるのは個人的に助かっています。また、電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応し、高いカスタマイズ性と充実したサポート体制を受けることが可能です。

  • 楽楽精算は、経費精算を自動化し、申請・承認・仕訳までを効率化できるクラウドサービスであり、紙の申請や手入力の手間を削減し、電子帳簿保存法にも対応しています。 実際に総務の人間から聞いた話では、以前よりも申請処理が体感で約3倍速くなり、ミスや不正も大幅に減少し、業務効率化と法令対応を同時に実現できました。

  • あらゆる経費申請ができ、領収書読み取り機能が優れているため、手動入力の手間が省ける。

他システムとの比較記事はこちら

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「経費精算の作業がこれまで3時間ほどかかっていたのですが、30分に短縮という効果が得られました」

ファーストキッチン株式会社(飲食業)の導入事例より。効果は同社の事例であり、導入効果を保証するものではありません。出典:株式会社ラクス「楽楽精算 導入事例」

経費精算システムとは?基本の流れとシステム化で変わる工程

経費精算システムとは、従業員が立て替えた交通費や出張費などの申請・承認・精算・仕訳を、オンラインでまとめて処理する仕組みです。経費精算の基本の流れは、従業員の申請、上長などの承認、経理の確認、従業員への支払い、会計ソフトへの仕訳と証憑の保存の5工程です。紙やExcelで回している会社では、工程ごとに次のような手間が生じやすく、システムはその手間を減らす役割を担います。

工程 紙・Excelで起きやすいこと システム化で変わること(一般的な例)
1. 申請 領収書を貼り付け、経路や運賃を手入力する 領収書の読み取りやICカードの取り込みで、入力を減らす
2. 承認 書類の回覧に時間がかかり、滞留が見えにくい 承認ルートに沿って回付され、承認状況を確認できる
3. 経理の確認 規程や金額を目視で確認し、差し戻しのやり取りが発生する 規程に反する申請を申請時に検知し、確認と差し戻しを減らす
4. 支払い 振込データを手作業で作る 承認済みのデータから振込データを作成する
5. 仕訳・保存 会計ソフトへ転記し、領収書を紙でファイリングする 仕訳データを出力して取り込み、領収書データを検索できる状態で保存する

どの工程の手間を減らすのが得意かは、製品によって違います。承認や規程チェックの設定に強いタイプ、カードや電子マネーの明細を取り込んで入力をなくすタイプ、そもそも立替という支払い方を変えるタイプがあり、この記事の3サービスはそれぞれ別の工程に強みを置いています。自社でいちばん時間がかかっている工程を先に特定すると、以降の選び方が整理しやすくなります。

楽楽精算の概要|提供会社と向いている企業

楽楽精算は、株式会社ラクスが提供するクラウド型の経費精算システムで、交通費・出張費・交際費などの事前申請から精算、会計ソフトへの仕訳連携までを一つの仕組みで扱えます。インターネット経由で利用するため自社サーバーの構築は不要で、従業員はパソコンやスマートフォンから申請できます。なお、同じラクスの「楽楽明細」は、請求書や納品書を作成・送付する請求書の発行側のサービスで、従業員の経費精算を扱う楽楽精算とは用途が異なります(2026年10月15日確認)。

楽楽精算の特徴としてよく挙げられるのが、「企業のルールを変えずにシステム化できる」という考え方です。部署ごとに承認者が異なる、一定金額を超えると役員承認が必要になる、プロジェクト単位で経費を管理したいといった細かなルールがある組織ほど、設定の柔軟性が導入の成否を左右します。公式サイトでは、経費精算以外の稟議などをまとめられる汎用ワークフロー機能も案内されており、稟議書の書き方と運用とあわせて検討する企業もあります。一方で、設定の自由度が高いということは、導入時に決めるべき項目が多いということでもあります。楽楽精算が力を発揮しやすいのは、次のような条件がそろう企業です。

  • 部署・拠点・プロジェクトごとに承認ルートや予算管理のルールが異なる
  • 営業や出張が多く、交通費・出張旅費の申請件数が多い
  • 経理部門が申請内容の規程チェックや差し戻しに多くの時間を使っている
  • 会計ソフトへの仕訳入力を手作業で行っており、二重入力をなくしたい

逆に、申請者が十数名程度で承認者も1人、経費の種類も限られている会社であれば、料金が利用人数に連動するよりシンプルなタイプの方が、費用対効果が高くなる場合があります。この「規模と複雑さ」による向き不向きは、後半の「企業規模・目的別の経費精算システムの選び方」で整理します。

楽楽精算の料金体系と費用の考え方

楽楽精算の料金は、導入時の初期費用と、利用する従業員数などに応じて変わる月額費用の2つで構成されています。具体的な金額はプランや契約内容によって異なり、変更される可能性もあるため、公式サイトの料金ページや資料、見積もりで確認してください。経費精算システムの料金は体系そのものが製品ごとに異なり、「月額いくら」という表面の数字だけでは単純に比較できません。今回比較した3サービスの料金の決まり方は、次のように整理できます。

サービス 料金の決まり方 費用が読みやすい企業
楽楽精算 初期費用と、利用する従業員数などに応じた月額費用 従業員数が安定しており、規模に応じた固定費として予算化したい企業
マネーフォワード クラウド経費 基本料金と、実際に利用した人数に応じた従量課金 経費を申請する人が一部の従業員に限られる企業、少人数から始めたい企業
Bill One経費 初期費用と年額費用(企業ごとの見積もり)。ビジネスカードの年会費・発行手数料は無料 年単位で予算を確保でき、立替精算そのものをなくす運用に切り替えたい企業

総費用を見積もるときは、システムの利用料だけでなく、導入時の設定にかかる社内の工数、会計ソフトとの連携にかかる費用、従業員への説明や問い合わせ対応の時間も含めて考えます。経費を申請するのが営業部門の一部だけという会社では、利用人数に応じて課金される方式の方が割安になることがあり、ほぼ全員が毎月経費を申請する会社では、規模に応じた固定の月額の方が予算を立てやすいという見方もできます。後半のシミュレーターで、自社の条件から削減時間を試算できます。

楽楽精算の主な機能

楽楽精算の機能は、申請者の入力を減らす機能、承認者と経理の確認を減らす機能、経理のその後の処理をなくす機能の3つに分けて見ると理解しやすくなります。ここでは導入検討時に確認されることの多い機能を取り上げます。プランや契約内容によって利用できる機能が異なる場合があるため、必要な機能が標準で含まれるかは見積もり時に確認してください。

交通費の自動計算とICカード読み取り

交通系ICカードの利用履歴を読み取り、そのまま交通費の申請データとして取り込める機能です。乗車区間と運賃を1件ずつ手入力する必要がなくなるため、入力の手間と運賃の誤りを同時に減らせます。公式サイトでは、管理画面に定期区間を登録しておけば、定期区間が自動で除外されると案内されています。定期区間の重複計上は経理担当者が目視で見つけにくい典型的なミスで、自動で控除できるかどうかは、交通費の件数が多い企業ほど重要な確認ポイントです。

柔軟な承認フローと規程チェック

申請の内容や金額、部署に応じて承認ルートを分岐させる設定ができます。さらに、社内規程に反する申請(上限額を超える宿泊費や、日当の二重申請など)をシステムが自動で検知し、申請段階でブロックする機能を備えています。経理部門が最も時間を取られるのは、規程に照らした確認と差し戻しのやり取りです。申請の時点で規程違反を止められれば、承認者・経理・申請者の3者の負担が同時に軽くなります。組織変更で承認者が変わった場合も、設定画面でフローを変更できると公式サイトのよくあるご質問に記載されています。

会計システムへの仕訳連携

承認済みの経費データから自動で仕訳データを作成し、会計ソフトに連携できます。導入しても最後に経理担当者が会計ソフトへ手入力し直しているのでは、効果が半減してしまいます。会計ソフトとの連携はCSVファイルの出力と取り込みによる方式が中心になるケースがあり、自社の会計ソフトとの連携方法(CSV連携かAPI連携か、勘定科目や部門コードの対応づけをどこまで自動化できるか)は事前に確認しておくべきポイントです。

AIによる申請データの作成と規程チェック

公式サイトは楽楽精算を「AI搭載」と位置づけ、領収書や過去のデータをもとにAIが申請データを自動で作成する機能(伝票作成AIエージェント)、領収書のAI-OCR、申請ルール違反の自動ブロックを案内しています(2026年10月15日確認)。2026年9月には、伝票作成AIエージェントについてPC版の提供や権限管理の強化、複数金額の領収書への対応といったアップデートが発表されました。AIが作成した申請も、最終的な内容の確認は人が行う運用になるため、どこまでを自動化し、どこで人が確認するかを導入前に決めておくと混乱を防げます。AI機能の利用条件や対象プランは契約によって異なる可能性があります。

電子帳簿保存法・インボイス制度への対応

スマートフォンで撮影した領収書をAI-OCRで読み取り、日付・金額・取引先などを自動入力する機能があります。あわせて、電子帳簿保存法とインボイス制度への対応機能を備えています。電子帳簿保存法では、紙の領収書をスキャナ保存する場合に、一定期間内の入力やタイムスタンプの付与(または訂正・削除の履歴が残るシステムでの保存)、日付・金額・取引先による検索機能の確保といった要件が定められています(出典:国税庁「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】」、2026年10月15日確認)。公式サイトでは、JIIMAの認証を受けた電子帳簿保存法対応と、タイムスタンプ付与・検索・一括検証の機能が案内されています。オプション扱いになる場合もあるため、契約範囲とあわせて確認しましょう。

英語表示と外貨精算

公式サイトのよくあるご質問では、楽楽精算は設定画面で表示言語を切り替えて英語で利用でき、為替レートをマスタに登録しておく外貨の精算にも対応していると案内されています(英語対応・外貨対応、2026年10月15日確認)。海外拠点のある企業や外国人従業員が多い企業は、英語表示の対象となる画面の範囲や契約条件を、導入前に確認してください。ビジネスコンシェルジュの商品ページでは外国語対応は英語のみとされているため、英語以外の言語で使いたい場合は別途の確認が必要です。

楽楽精算

承認ルートや規程が複雑で、確認と差し戻しに時間がかかる会社に

楽楽精算の資料を無料でダウンロードできます

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楽楽精算の評判・口コミの傾向

楽楽精算の評判は、「入力の手間と申請ミスが減った」という業務効率化を評価する声が多い一方、「画面の使い勝手」や「初期設定の手間」「領収書の読み取り精度」に不満を挙げる声も見られます。「使いづらい」と感じるかどうかは、設定をどこまで作り込めたかと、画面の細かな使い勝手の2点に左右されやすいといえます。口コミサイトや比較サイトに寄せられている意見を傾向として整理すると、次のようになります。なお、ビジネスコンシェルジュの楽楽精算の商品ページには、5段階評価で4(41件)の評価が掲載されています(2026年10月15日確認。商品ページの記載は2024年7月1日時点)。

評価されている点 不満として挙がりやすい点
ICカード読み取りや定期区間控除で交通費の入力が楽になった 入力欄の小ささや文字数制限など、画面の細かな使い勝手
規程チェックにより申請ミスや差し戻しが減った 導入時の初期設定を自社で進める必要があり、手間がかかる
自社のルールに合わせたカスタマイズがしやすい 会計ソフト連携がCSV中心で、完全な自動化には工夫が必要な場合がある
導入後のサポートの対応が早い 領収書の画像読み取りの精度や、出張精算での入力エラーへの不満

この傾向から読み取れるのは、楽楽精算の満足度が「設定をどこまで作り込めたか」に左右されやすいということです。カスタマイズ性の高さは、導入時に規程や承認ルートを正確に設定する作業が必要だということでもあり、丁寧に行った企業ほど差し戻し削減などの効果を実感しやすくなります。領収書の読み取り精度への不満は、AI-OCRを使う経費精算システム全般で見られる声で、手書きの領収書や感熱紙のかすれ、複数の税率が混在するレシートは読み取りが難しくなります。OCRは「入力をゼロにする機能」ではなく「入力の手間を減らす機能」と捉えておくと、導入後のギャップが小さくなります。楽楽精算とジンジャー経費の違いなど、個別の比較は楽楽精算 vs ジンジャー経費の比較記事で解説しています。

口コミの傾向を踏まえると、楽楽精算は「承認ルートや規程が複雑で、その確認作業に経理の時間が取られている組織」にとって、設定に時間をかける価値があるシステムだといえます。自社の規程をそのまま載せられるかを、デモ環境で実際の申請パターンを使って確かめてから判断しましょう。

3サービスの役割を比較表で見る

企業規模・目的別の経費精算システムの選び方

経費精算システムは、「申請する人数」「承認ルートの複雑さ」「立替や領収書回収の負担」の3つの軸で整理すると、自社に合うタイプが見えてきます。機能の多さで選ぶと、使わない機能に費用を払い続けることになりかねません。ここでは、導入社数の読み方と、企業規模・目的別の考え方を解説します。

導入社数の多さと、公式サイトの首位表記の読み方

導入社数の多さは、製品の優劣ではなく、特定の調査条件のもとでの実績を示す数字です。自社に合うかどうかは、規模や承認ルートとの相性で判断します。楽楽精算の公式サイトには「累計導入社数No.1」という表記があり、注記でデロイト トーマツ ミック経済研究所の調査(ミックITリポート2026年6月号)が出典として示されています。同じページの「顧客満足度No.1」の表記は、日経コンピュータの調査(2026年9月3日号)が出典で、製品ではなく企業を対象にした調査だと注記されています(2026年10月15日確認)。このように、首位を示す表記ごとに、調査した機関・時点・対象が異なります。他社の導入社数と並べて比べるときは、次の点を確認しましょう。

  • 誰が、いつ時点で調べた数字か(調査主体と時点)
  • 何を数えているか(社数・契約数・ユーザー数、製品か企業か)
  • 自社と近い規模・業種での実績があるか(事例や導入企業の一覧)

数え方が揃っていない数字を横に並べても、「どれが優れているか」は判断できません。導入社数は候補を絞る入口の情報にとどめ、最終的には自社の申請パターンを使ったトライアルで比べるのが確実です。経理業務全体のクラウド化の考え方は経理SaaSとは?従来型ソフトとの違いと選び方も参考になります。

中小企業・シンプルな運用を重視する場合

従業員が数十名程度で、承認ルートも「申請者から上長、上長から経理」といったシンプルな形であれば、設定項目が少なく、短期間で運用を始められるシステムが向いています。この規模の会社では、経理担当者が他の総務・労務業務と兼任していることも多く、設定や保守に割ける時間は限られます。重視したいのは、クレジットカードや電子マネーの明細を自動で取り込めるか、スマートフォンから申請が完結するか、入力の不備をその場で知らせてくれるかといった、日々の入力負担を減らす機能です。

マネーフォワード クラウド経費は、基本料金に利用人数に応じた従量課金を組み合わせた料金体系で、経費を申請する人が限られる会社でも費用を抑えやすいタイプです。公式サイトでは、マネーフォワード クラウド会計などとのAPI連携や、他社の会計システムとのAPI・CSV連携が案内されています(2026年10月15日確認)。ただし、OCRの読み取り精度には不満の声もあるため、紙の領収書が多い会社では、読み取り後の確認手順をあらかじめ決めておくと運用が安定します。

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド経費

マネーフォワード クラウド経費
出典:biz.moneyforward.com

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド経費

オンラインでミスなく経費精算業務を完結したい方におすすめ

全体評価
4.4 (25件)

基本情報

GOOD

ここがおすすめ!

  • オンライン上でまとめて経費申請できる
  • 従業員や費目ごとに経費利用額が自動でグラフ化
  • 不備入力防止アラート機能で入力ミスが減るため、差し戻しの手間が軽減
MORE

ここが少し気になる…

  • OCR機能の精度があまりよくない
評価・口コミ(一部抜粋)
4.4
  • 申請から承認まで全て紙を使わずオンライン上で完結できるため、ペーパーレスかつ整理がしやすい

  • 紙の領収書を回収して、手入力して、上司に印鑑をもらって……というアナログな手間から完全に解放されました。スマホで撮影して申請、承認もオンラインで完結するため、出張先でもすぐ処理できるのが大きなメリットです。経理側のチェック負担も明らかに減っています。

  • 領収書の撮影による自動読み取りや、交通費の自動計算機能により入力作業が簡略化され、経理担当者の確認・処理時間も短縮されました。承認フローもオンライン化され、在宅勤務中でもスムーズな対応が可能となり、業務全体の効率が格段に向上しました。

実際に使ってみたレビュー記事はこちら

【レビュー】マネーフォワードクラウド経費を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

数ある経費精算システムの中でそのサービスを使ったらいいかわからないという方も多くいると思います。そこで今回は「マネーフォワードクラウド経費」の無料登録から使い方まで、利用経験ゼロの筆者が実況形式でお伝えします。

他システムとの比較記事はこちら

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「半月かかっていた経費精算の作業が1週間程度になりました。」

Chatwork株式会社(従業員約75名)の導入事例より。効果は同社の事例であり、導入効果を保証するものではありません。出典:株式会社マネーフォワード「マネーフォワード クラウド経費 導入事例」

大企業・複雑な承認フローを持つ場合

部署や拠点が多く、金額や経費の種類によって承認ルートが分岐する組織では、社内規程をどこまでシステムの設定で再現できるかが選定の最重要ポイントになります。システムの制約に合わせて規程を変えると、従業員への周知や規程改定の社内調整に大きな負担がかかるためです。楽楽精算のように承認フローの分岐や規程違反の自動チェックを細かく設定できるシステムは、この規模の企業で力を発揮します。内部統制の観点では、誰がいつ承認したかの記録が残ること、同じ領収書の二重申請を検知できること、職務分掌に応じて閲覧・承認の権限を分けられることが、不正防止や監査対応の基盤になります。導入前には、経理部門だけでなく内部監査や情報システムの担当者も交えて、権限設定やログの取得範囲を確認しておくと安心です。

立替の削減やインボイス制度対応を重視する場合

「精算の手続きを楽にする」のではなく、「従業員が立て替える場面そのものをなくしたい」という課題を持つ企業もあります。立替精算の運用では、領収書の回収漏れ、精算の遅れ、従業員の金銭的な負担がどうしても残ります。インボイス制度の開始以降は、受け取った領収書が適格簡易請求書の記載事項を満たしているかの確認も加わり、経理側の負担はさらに増えました。

このような課題には、会社が発行するカードで経費を支払い、領収書をスマートフォンで撮影してアップロードすることで、受け取りから仕訳・保管までをオンラインで完結させる方式が有効です。Bill One経費は専用のビジネスカードで経費を支払う仕組みで、社員の立替経費をなくせることを特徴としており、インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応しています。ビジネスカードの年会費・発行手数料は無料ですが、システム自体は初期費用と年額費用の見積もり制で、月払いではない点は予算計画の段階で確認しておきましょう。領収書そのものの記載事項やインボイス対応の書き方は領収書とは?書き方・インボイス対応・テンプレートを完全解説で解説しています。

Sansan株式会社

Bill One経費

Bill One経費
出典:bill-one.com

Sansan株式会社

Bill One経費

オンラインで完結!社員の立替経費をなくしたい企業におすすめ

全体評価
4.3 (3件)

基本情報

GOOD

ここがおすすめ!

  • ビジネスカードで経費を支払うため、社員の立替経費をなくせる
  • 領収書の受取から仕訳・保管までオンラインで一元管理
  • 経費精算に関するさまざまな課題を解決でき、社員の負担を軽減
MORE

ここが少し気になる…

  • 初期費用が発生し、月払いではなく年額での支払い
評価・口コミ(一部抜粋)
4.3
  • 簡単に領収書を撮影しすぐに経費申請ができることが一番ありがたかった。導入前の経費申請は領収書をPDF化してシステムから申請、という古いタイプだったためかなり利便性が向上した(使用していたほぼすべての社員が満足していた印象)

  • テレワークに伴い、こちらのサービスを導入した経緯があります。今まで紙で届いた請求書に上長の押印、明細などを添えて経理に提出していましたが、一気にペーパレスできましたし、経理担当者の処理時間も大幅に減ったのではないでしょうか。請求書を受理する現場担当者も入力作業がありますが、データをアップロードすればAIが読み取ってある程度データ化してくれるのでとても便利だと思いました。

  • 経費立替からの精算という流れを変えたことで業務効率化がはかれました。領収書をメールやチャットで提出したりする必要がなく、クラウドにアップロードすれば共有できるのでとにかく楽です。本来の業務に時間を使えるのがメリットです。

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出張・交通費精算が多い業種での運用の違い

営業組織や出張の多い業種では、経費精算の件数の大半が交通費と出張旅費で占められるため、システムに求める機能の優先順位が一般的な企業とは変わります。業種ごとの典型的な申請パターンと、重視したい機能を整理すると次のようになります。

業種・組織の例 典型的な申請パターン 重視したい機能
都市部の法人営業 電車・バスでの近距離移動が1日に何件も発生する ICカード読み取り、定期区間の自動控除
地方拠点を持つ企業・全国営業 新幹線・航空機・宿泊を伴う出張が定期的に発生する 事前申請と精算のひも付け、旅費規程による宿泊費・日当の自動チェック
建設・設備工事などの現場系 現場ごとの交通費・駐車場代・資材の少額購入が混在する 現場やプロジェクト単位での経費の集計、スマートフォンからの申請
コンサルティング・士業 顧客に請求する立替交通費と、自社負担の経費が混在する 顧客・案件ごとの経費の区分、請求用のデータ出力

交通費と出張旅費の精算では、インボイス制度上の扱いも押さえておく必要があります。国税庁によると、税込3万円未満の公共交通機関による旅客の運送や、従業員に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当および通勤手当)については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められています(出典:国税庁「No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存」、2026年10月15日確認)。電車代のように適格請求書の交付が免除される取引では、領収書がないこと自体は問題になりませんが、その代わりに帳簿へ特例の対象である旨などを正しく記載する必要があります。

この特例を実務で正しく運用するには、申請データの段階で「公共交通機関の運賃なのか」「出張旅費として支給したものなのか」を区別しておくことが重要です。交通費をICカードの履歴から取り込み、経費の区分に応じて仕訳データを作れるシステムであれば、特例の対象となる取引を経理担当者が1件ずつ判断する手間を減らせます。一方、タクシー代や出張先での会食費などは原則として適格請求書等の保存が必要になるため、同じ出張でも経費の種類によって保存すべき書類が変わります。出張が多い組織では、事前申請と事後精算をひも付けて管理できるかどうかも運用の質を左右します。出張前に目的・行き先・概算額を申請して承認を得ておき、精算時に実際の支出と照らし合わせる流れを作れれば、承認者は差額や規程外の支出だけを確認すればよくなります。

インボイス制度・電子帳簿保存法で経費精算に求められること

インボイス制度では受け取った領収書が要件を満たしているかの確認が、電子帳簿保存法では電子で受け取ったデータを電子のまま保存することが求められ、どちらも経費精算の実務に直接影響します。経費精算システムを選ぶ際は、この2つの制度への対応状況を必ず確認しましょう。

インボイス制度のもとで経費の消費税を仕入税額控除するには、原則として適格請求書(または適格簡易請求書)の保存が必要です。従業員が受け取ったレシートに登録番号が記載されているか、税率ごとの金額が区分されているかを確認する作業は、手作業で行うと経理担当者の大きな負担になります。制度の詳細や経過措置は国税庁の「インボイス制度について」にまとめられています(2026年10月15日確認)。

また、基準期間の課税売上高が1億円以下などの要件を満たす事業者については、令和5年10月1日から令和11年9月30日までの間、税込1万円未満の課税仕入れについて一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる少額特例が設けられています(出典:国税庁「No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存」、2026年10月15日確認)。中小企業の経費精算では、この特例の対象になる少額の経費が多いため、対象かどうかをどの段階で誰が判断するかを、導入時の運用設計で決めておくと混乱を防げます。

電子帳簿保存法については、2024年1月1日以降、メールやWebサイトからダウンロードした領収書などの電子取引データを、紙に印刷して保存するのではなく電子データのまま保存することが求められています(出典:国税庁「電子帳簿保存制度サイト」、2026年10月15日確認)。出張で利用したオンライン予約の宿泊領収書や、クラウドサービスの利用料の領収書は典型的な電子取引データです。経費精算システムに領収書データを添付して保存し、日付・金額・取引先で検索できる状態にしておけば、この要件への対応もあわせて進められます。

電子マネー・クレジットカードの利用明細だけで経費精算できるか

電子マネーやクレジットカードの利用明細は、社内の精算の入力には使えても、それだけでは消費税の仕入税額控除の根拠にならない場合があります。国税庁の質疑応答事例では、クレジットカード会社が交付する請求明細書は、取引の相手方である事業者が作成・交付したものではなく、その氏名や登録番号の記載もないため、仕入税額控除に必要な請求書等には該当しないとされています(出典:国税庁「クレジットカード会社からの請求明細書」、2026年10月15日確認)。電子マネーの利用履歴や残高の明細も、店舗の名称や登録番号が記載されていなければ、同じ考え方になる可能性があります。書類ごとの扱いを早見表にすると、次のとおりです。

手元の書類 単独で仕入税額控除の根拠になるか
店舗が発行した領収書・レシート(登録番号などの記載事項を満たすもの) なる(適格簡易請求書として保存する)
クレジットカード会社の請求明細書 ならない(国税庁の質疑応答事例)。取引先が交付した書類の保存が必要
電子マネーの利用履歴・残高の明細 店舗名や登録番号の記載がなければ、同様に根拠にならない可能性がある。個別の判断は税理士や税務署に確認
公共交通機関の運賃(税込3万円未満)・出張旅費等 一定の事項を記載した帳簿の保存で足りる特例がある(No.6496)

つまり、明細を取り込める機能と、領収書やレシートを保存する運用は別のものです。マネーフォワード クラウド経費の公式サポートでは、電子マネーや交通系ICカード、クレジットカードの明細を連携して経費明細を登録する方法が案内されており、連携されるのは経費明細として使える支払実績のデータで、チャージの明細やポイントは連携されないとされています。また、交通系電子マネーの連携では実際の乗車履歴がそのまま入るため、定期区間は自動で控除されないとも記載されています(ICカードや他社サービスとのデータ連携について、2026年10月15日確認)。入力の手間を減らす機能と、保存すべき証憑の要件を、分けて確認しましょう。

法人カード・ビジネスカードで出張費を払うときの考え方と会計ソフト連携

法人カードで出張の交通費や宿泊費を支払う場合も、考え方は同じです。税込3万円未満の公共交通機関の運賃や出張旅費等は帳簿の保存で足りる特例の対象になり得ますが、カード払いのタクシー代や会食費などは、店舗が発行した領収書やレシートの保存が原則として必要です。カード会社の請求明細書は、支払いの事実を確認する資料にはなっても、それだけでインボイスの代わりにはなりません。そのため、カードの利用明細と領収書を突き合わせる作業が経理に残りやすくなります。

Bill One経費のビジネスカードは、提出された領収書の金額をカードの利用明細と自動で照合し、金額が合わない場合は通知する仕組みを案内しています。仕訳はワンクリックで入力でき、仕訳データはCSV形式で出力して会計ソフトに取り込めます(Bill Oneビジネスカード、2026年10月15日確認)。会計ソフトとの連携は、自社が使っているソフトの形式で取り込めるか、勘定科目や部門の対応づけをどこまで自動化できるかを、トライアルや資料で事前に確認してください。カード払いの明細を取り込む運用を考える場合は、電子マネーやカードの決済そのものを比較した電子マネーおすすめの選び方も参考になります。

なお、インボイス制度・電子帳簿保存法の適用関係は、事業者の規模や取引の内容によって異なります。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言や個別の税務判断を行うものではありません。個別の判断については税理士または所轄の税務署にご確認ください。

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経費精算システム導入でよくある失敗パターン

経費精算システムの導入でつまずく原因の多くは、システムの性能ではなく、導入前の準備と運用設計にあります。よくある失敗パターンと、その回避策を切り替えて確認できるようにまとめました。

よくある失敗 回避策

失敗パターン1:規程を整理しないまま導入した。紙の運用で黙認されていた例外が多く、システムに設定できないルールが次々に見つかって稼働が遅れる。

失敗パターン2:機能の多さで選んで使いこなせなかった。少人数の会社が高機能なシステムを導入し、設定作業だけが負担として残る。

失敗パターン3:会計ソフトとの連携を確認していなかった。仕訳データの形式が合わず、結局は経理担当者が会計ソフトに手入力し直している。

3つの失敗に共通するのは、「システムを入れれば業務が整理される」と考えてしまう点です。業務を整理してからシステムに載せる順番で進めた方が、稼働までの期間も短く、定着もスムーズになります。特に、紙やExcelの運用で担当者の判断に委ねられていた例外処理(領収書をなくした場合の扱い、上限を少し超えた宿泊費の扱いなど)は、システム化の段階で必ず表面化するため、導入の最初に経理担当者と各部署の承認者で扱いを決めておくと後戻りを防げます。申請者向けには、ICカードの読み取り方やスマートフォンでの領収書の撮影方法など、つまずきやすい操作から先に手順書で案内すると、問い合わせを減らせます。

経費精算業務の削減時間を数値で確認する

経費精算システムの導入効果は、申請する人数、1人あたりの月間申請件数、1件あたりの処理時間を掛け合わせ、システム化で削減できる割合を乗じると目安をつかめます。処理時間には、申請者の入力、承認者の確認、経理担当者の規程チェックと会計ソフトへの転記を含めて考えます。以下のシミュレーターで、自社の条件に近い数値を入れて試算してみてください。

簡易シミュレーター:経費精算のシステム化による削減時間を試算

月間で約83.3時間、年間で約1,000時間の作業時間を削減できる計算です(削減割合は仮定の値であり、実際の効果は運用や設定によって異なります)。

試算した削減時間に担当者の時間単価を掛ければ、システムの年間費用と比較する材料になります。削減効果は導入直後から最大になるわけではなく、設定の見直しや従業員の慣れによって徐々に高まるのが一般的なため、導入初年度は控えめに見積もると判断を誤りにくくなります。削減された時間は経理部門だけでなく、申請者や承認者にも分散して生まれます。年間費用との比較には各社の料金体系の違いを踏まえた見積もりが必要なので、候補の資料で料金の決まり方を確認しておきましょう。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 楽楽精算はどこの会社が提供しているのですか?

A. 株式会社ラクスが提供しています。ラクスは楽楽精算のほかに、請求書の発行側のシステムである楽楽明細、販売管理の楽楽販売、勤怠管理の楽楽勤怠など、業務向けのクラウドサービスを展開しています(公式サイトの「楽楽クラウド」一覧、2026年10月15日確認)。

Q2. 楽楽精算は使いづらいですか?

A. 口コミでは、ICカード読み取りや規程チェックによる入力ミスの減少を評価する声がある一方、入力欄の小ささなど画面の細かな使い勝手や、初期設定の手間に不満を挙げる声もあります。使いやすさは、承認ルートや規程をどこまで自社に合わせて設定できたかに左右されやすいため、導入前にデモやトライアルで自社の申請パターンを入力して確かめることをおすすめします。

Q3. 楽楽精算と楽楽明細の違いは何ですか?

A. どちらもラクスのサービスですが、用途が異なります。楽楽精算は従業員の交通費や出張費などの申請・承認・仕訳を扱う経費精算システム、楽楽明細は請求書や納品書を作成・送付する、請求書を発行する側のシステムです。従業員の経費を精算したいなら楽楽精算、取引先へ請求書を発行したいなら楽楽明細、というように目的で選び分けます。

Q4. 楽楽精算とマネーフォワード クラウド経費はどう選び分ければよいですか?

A. 承認フローや規程が複雑な大規模組織なら楽楽精算、少人数でシンプルな運用から始めたい中小企業ならマネーフォワード クラウド経費が選びやすいタイプです。料金体系も異なり、楽楽精算は従業員規模などに応じた月額、マネーフォワード クラウド経費は基本料金に利用人数に応じた従量課金を組み合わせた方式です。経費を申請する人が一部の従業員に限られる場合は、従量課金型の方が割安になることがあります。

Q5. 電子マネーやクレジットカードの利用明細だけで経費精算できますか?

A. 社内の精算の入力には明細を使えますが、消費税の仕入税額控除では明細だけでは足りない場合があります。国税庁の質疑応答事例では、クレジットカード会社の請求明細書は仕入税額控除に必要な請求書等に該当しないとされており、電子マネーの利用履歴も店舗名や登録番号の記載がなければ同様の可能性があります。領収書やレシートを保存するのが基本で、公共交通機関の運賃や出張旅費等には帳簿の保存で足りる特例があります。個別の判断は税理士や税務署に確認してください。

Q6. 楽楽精算は英語表示や外貨の精算に対応していますか?

A. 公式サイトのよくあるご質問では、設定画面で表示言語を切り替えて英語で利用でき、為替レートをマスタに登録する外貨の精算にも対応していると案内されています(2026年10月15日確認)。英語表示の対象範囲や契約条件は事前に確認が必要で、ビジネスコンシェルジュの商品ページでは外国語対応は英語のみとされています。

まとめ|経費精算システム選びで押さえる5つのこと

楽楽精算は、承認フローや社内規程が複雑な組織で力を発揮する経費精算システムです。ただし、どのシステムにも得意・不得意があり、自社の規模や課題に合っているかどうかで導入効果は大きく変わります。最後に、選定の際に押さえておきたいポイントを整理します。

  1. 自社の規模と承認ルートの複雑さを数える:申請人数、承認の段数、月間の申請件数を把握し、大企業向けの高機能型か、中小企業向けのシンプル型かを判断します。
  2. 解決したい課題を1つに絞る:差し戻しの削減、交通費入力の自動化、立替そのものの削減など、最も優先したい課題によって向くシステムが変わります。
  3. インボイス制度・電子帳簿保存法への対応を確認する:電子マネーやカードの明細だけでは足りない場合があること、公共交通機関や出張旅費の特例、電子取引データの保存など、経費精算に直結する制度への対応状況と契約範囲を確認します。
  4. 資料で料金の決まり方と対応範囲を確認する:2サービスから3サービスの資料を取り寄せ、料金体系、英語表示などの対応範囲、会計ソフトとの連携方法を見比べて候補を絞ります。
  5. トライアルで会計ソフト連携まで試す:実際の申請データを使い、規程チェックの設定と仕訳データの取り込みまで確認してから契約します。

経費精算システムは、一度導入すると数年単位で使い続ける業務基盤です。料金の安さや機能の多さだけで決めず、比較表と診断結果を参考に、自社の運用に合うシステムを2つから3つに絞ってトライアルで比べることをおすすめします。本記事の税制に関する記述は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務判断については税理士または所轄の税務署にご相談ください。経理業務そのものを外部に任せる選択肢は経理BPOとはで解説しています。

参考文献

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